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「子供のしつけがなってない」と怒鳴るレストランの客。子供のある一言で顔を真っ赤にしたワケ【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
隣の客の理不尽な説教
これは、先日家族で訪れたファミレスでの出来事です。 その日は休日で、私と夫、そして5歳になる息子の三人でランチを楽しんでいました。
店内は混雑していましたが、運よくボックス席に案内され、私たちは料理が来るのをワクワクしながら待っていました。
隣の席には少し不機嫌そうな50代くらいの男性が一人で座っていました。腕を組み、店員さんの動きを目で追ってイライラしている様子。
料理が届き、息子がハンバーグを食べようとした時です。手が滑って、フォークを床に落としてしまいました。
「カチャン!」という乾いた音が響きました。
私がすぐに拾おうとした瞬間、隣の席から「うるさいんだよ!」という怒鳴り声が飛んできたのです。 驚いて見ると、その男性が鬼のような形相でこちらを睨みつけていました。
「す、すみません!すぐに拾いますので」
私が慌てて謝っても、男性の怒りは収まりません。
「これだから最近の親は!子供のしつけがなってない。静かに食わせろ!」
周りのお客さんも注目し始め、私は恥ずかしさと恐怖で身がすくんでしまいました。
夫が「そこまで言わなくても」と割って入りましたが、男性はさらにヒートアップ。
「口答えするのか!親の態度が悪いから子供もダメになるんだ!」と、説教は止まりません。
その時でした。 今まで黙って俯いていた息子が、不意に顔を上げ、じーっとその男性を見つめたのです。
まさかの大逆転
男性はそれに気づき、「なんだその目は!」とさらに声を荒らげました。
すると息子は、不思議そうな顔で、でもハッキリとした大きな声でこう言ったのです。
「おじちゃん、プンプン怒ってるけど……お鼻とお口にケチャップついてるよ?」
一瞬、時が止まったかのようでした。 どうやら自分がパスタを勢いよく食べていた時に付いてしまっていたようなのです。
「しつけ」や「行儀」について散々高説を垂れていた本人が、口の周りを汚したまま怒鳴り散らしていたという事実に、周りのお客さんからは「プッ」と吹き出す音が聞こえ始めました。
真っ赤になった男性は何も言わずに伝票を掴むと、逃げるようにレジへと早歩きで去っていきました。
「おじちゃん、お顔もお鼻と一緒の色になったねえ」
悪気のない息子の一言に、私と夫は顔を見合わせ、こらえきれずに笑ってしまいました。子供の純粋な観察眼には敵わないな、と痛感したスカッとする出来事でした。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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