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「割り勘でいいよね?」とデートで1円単位まで請求する彼。会計後の彼のある一言で別れを決意【短編小説】

割り勘でいいよねとデートで1円単位まで請求する彼会計後の彼のある一言で別れを決意短編小説

真面目だと思っていた彼 

彼と付き合い始めて3ヶ月。
真面目で几帳面な彼は、将来を考える相手として申し分のない人だと思っていました。
デートでの割り勘も「対等な関係」と思えば気にならず、むしろ彼の堅実さに安心感すら覚えていたのです。

ある記念日の夜、私たちは奮発して評判のイタリアンレストランで食事をしました。
料理は絶品で、会話も弾み、最高のムード。
「この人と付き合ってよかった」と幸せを噛み締めていました。あのお会計の瞬間までは。

食後、伝票を手にした彼が、慣れた手つきでスマホの電卓を叩き始めました。
「合計11,547円か。2で割ると……5,773.5円だね」

彼は一瞬考え込むような顔をした後、決心したように私を見つめ、キリッとした表情でこう言いました。 「よし、わかった。ここは俺が男気を見せるよ。俺が5,774円払うから、君は5,773円でいいよ」

「えっ?」 一瞬、何を言われたのか理解できませんでした。
計算すると、彼が負担するのは割り切れなかった端数の「0.5円」を切り上げた、たったの「1円」です。
しかし彼は、まるで数千円を奢ったかのような、慈愛に満ちた表情を浮かべています。

私が財布から細かい小銭を必死にかき集めて5,773円を渡すと、彼は満足そうに頷きました。

会計後の信じられない一言

店を出て夜風に当たっていると、彼が私の肩を抱き寄せ、上機嫌で言いました。
「やっぱこういう時はさ、男が少し多めに出してあげないとね。俺が払った分は気にしなくていいから、美味しいもの食べた余韻に浸っててよ」

その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かがプツンと切れました。
たった1円。道に落ちていても拾わないかもしれない1円を多く払っただけで、彼は「守ってあげた」「男気を見せた」と本気で自分に酔っていたのです。
対等だと思っていた関係は、彼の中では「1円分の優位性」でマウントを取るための道具でしかなかったのだと気づきました。

「……器、小さすぎない?」 喉まで出かかった言葉を飲み込み、私はその日のうちに彼との連絡を絶ちました。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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