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「ブランド品は売ったわよ」同居中の義母の勝手な行動。肝心な夫は頼りにならず。すると義父が【短編小説】
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義母のありえない言葉
結婚生活が始まってすぐ、夫の希望で義実家での同居が始まりました。
義母はもともと過干渉で、私の服装や生活リズムにまで口を出してくるタイプ。
それでも「夫を育ててくれた人だから」と自分に言い聞かせ、笑顔でやり過ごしてきました。
しかし、ある日、私の我慢の限界を超える決定的な事件が起きたのです。
その日は残業が長引き、クタクタになって帰宅しました。
翌日の友人の結婚式のために準備をしようと、自室のクローゼットを開けた瞬間のことです。
独身時代に、昇進のお祝いで自分へのご褒美として買った、大切なブランドバッグが見当たりません。
どこを探してもなく、まさかと思いながらリビングでテレビを見ていた義母に尋ねました。
すると義母は、煎餅をかじりながら悪びれもせずこう言ったのです。
「ああ、あのバッグ? あなた全然使ってないみたいだから、いい値段になるし、ブランド品は売ったわよ」
私は耳を疑いました。
「えっ、勝手に売ったんですか? あれは私の…」と言いかける私を遮り、「結構いい値がついたのよ。今度の旅行のお小遣いが少し足りなくて困っていたから、ちょうどよかったわ。家族なんだから助け合いでしょ?」と笑ったのです。
あまりのことに手が震えました。
人の物を勝手に売り払って、旅行代にするなんて。私はすぐに隣でスマホゲームをしていた夫に助けを求めました。
「あなた、なんとか言ってよ! お義母さんが私のバッグを勝手に売っちゃったのよ!」
しかし、夫は画面から目を離さずにこう言ったのです。
「なんだよ、大きな声出して。母さんも悪気があってやったわけじゃないんだし、たかがバッグだろ? 家族なんだから、堅いこと言うなよ。また買えばいいじゃん」
絶望しました。
この人は、私の気持ちよりも自分がゲームをする時間を優先し、母親の泥棒行為を正当化するのかと。怒りと悲しみで涙が溢れそうになり、もうこの家を出ようと決意しかけた、その時でした。
リビングに響いた怒号
「いい加減にしろ!!」
リビングの窓ガラスがビリビリと震えるほどの怒声が響き渡りました。声の主は、いつも温厚で、家ではほとんど口をきかない義父でした。
義父は真っ赤な顔で立ち上がり、義母に向かって指を差しました。
「嫁の物は嫁の物だ! それを勝手に持ち出して換金するなど、家族以前に人として恥ずべき行為だ! それが泥棒でなくてなんだと言うんだ!」
義母はポカンと口を開け、持っていた煎餅を落としました。さらに義父の怒りは夫へ。
「妻が傷つけられているのに、守ろうともせずヘラヘラしおって! お前には夫の資格も、父親になる資格もない! 今すぐそのふざけたゲームをやめろ!」
普段おとなしい義父の剣幕に、義母も夫も小さくなって震えるばかり。その後、義父は私に向き直ると、深々と頭を下げました。
「苦労をかけて本当にすまなかった。バッグの代金は私が責任を持って弁償する。それに、こんな家にはもういなくていい」
義父はその場で別居を提案してくれ、引越し費用まで工面してくれたのです。あの時、義父が声を上げてくれなかったらと思うとゾッとします。
今では夫婦二人、平和に暮らしていますが、あの日の義父のスカッとする一喝は一生忘れられません。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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