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「君の産休、正直迷惑なんだよね」と上司の最悪な本音。後日、女性社員総出のストライキに発展【短編小説】

育休を相談した結果…
この会社に勤めて5年。
仕事にはやりがいを感じていましたし、結婚後も変わらず働き続けてきました。
そして念願の妊娠が分かり、安定期に入ったタイミングで、私は直属の上司に育休の相談をすることにしたのです。
会議室での面談。私は少し緊張しながらも、今後の引き継ぎスケジュールと申請書類を上司に差し出しました。
「ということで、来月から産休に入らせていただきたくて……」 上司は面倒くさそうに書類をパラパラとめくると、背もたれに深く寄りかかり、大きなため息をつきました。そして、耳を疑うような言葉を放ったのです。
「あーあ。これだから女を使うのはリスキーなんだよな。正直さ、君の産休、正直迷惑なんだよね。この忙しい時期に代わりを探す俺の身にもなってよ」
頭が真っ白になりました。
「おめでとう」という言葉までは期待していませんでしたが、まさか面と向かって「迷惑」と言われるなんて。
私は悔しさとショックで言葉が出ず、震える声で「申し訳ありません」とだけ言い、逃げるように席に戻りました。
女性社員が一致団結した結果
その日のランチタイム。
どうしても気持ちが収まらなかった私は、信頼しているベテランの女性の先輩にだけ、この出来事を打ち明けました。
すると先輩の表情が一変。
「はあ!? 何それ、絶対に許せない!」 先輩は激怒し、その場ですぐに社内の女性社員だけのグループチャットに事の顛末を書き込みました。
すると、通知音が鳴り止まらなくなったのです。
「私もあいつに『女はこれだから』って言われたことがある」「実はずっと我慢してたけど、セクハラまがいの発言も多い」 今まで隠れていた不満が、私の件をきっかけに一気に爆発しました。
「もう我慢の限界ね。明日、やりましょう」 誰かがそうメッセージを送ると、全員が「了解」のスタンプを押しました。
翌朝、事件は起きました。
上司がいつものように出社し、女性社員の一人に「おい、コーヒー。あと昨日の資料どこだ?」と偉そうに声をかけました。
しかし、シーンと静まり返っています。
誰も動きません。それどころか、その場にいた女性社員全員が一斉に立ち上がりました。
私たちは無言のまま上司を冷ややかに見つめると、手に持っていた業務用の携帯電話をデスクに置き、そのまま一列になって部屋を出て行ったのです。
向かった先は、人事部長と役員がいる部屋。
事実上の「ボイコット」であり、私たちは業務を放棄して抗議を行うという、強硬手段に出ました。
フロアに一人取り残された上司の、あの間の抜けた顔は一生忘れません。
その後、私たちの訴えはすぐに聞き入れられました。
日頃の素行の悪さも露呈し、上司は即座に厳重注意を受け、翌週には別の部署へ異動させられました。
会社としても、集団で辞められるリスクとコンプライアンス違反の重大さに、ようやく気づいたようでした。
「一人じゃ泣き寝入りしていたかもしれない。みんなありがとう」 私がそう伝えると、先輩は「私たちが働きやすい場所は、私たちで守らなきゃね」と笑ってくれました。
おかげで私は今、何の憂いもなく赤ちゃんを迎える準備ができています。勇気を出して声を上げ、仲間と手を取り合って本当によかったです。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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