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彼氏「体調悪いなら仕方ない、無理しないで」と優しげなLINE。でも、続く文章に別れを決意【短編小説】

彼氏体調悪いなら仕方ない無理しないでと優しげなLINEでも続く文章に別れを決意短編小説

優しい彼氏のはずだったのに…

ズキズキと痛む頭と、体に鉛を詰め込まれたようなだるさ。熱を測ってみると、38度を超えていました。最悪のタイミングです。

今日は、彼と少し遠出して、ずっと行きたかった人気のカフェに行く約束をしていた日でした。でも、この体調ではとてもじゃないですが動けそうにありません。

付き合って1年になる彼は、いつも穏やかで、友人たちからも「本当に優しい彼氏だね」と言われるような人でした。そんな彼に、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、ベッドの中からLINEを送りました。

「本当にごめん、熱が出ちゃって。今日のデート、キャンセルさせてほしい」

すぐに既読がつきます。彼からの返信に、私は少し緊張しました。

「え、大丈夫?体調悪いなら仕方ない、無理しないで」

その文面を見て、私は心の底からホッとしました。「ああ、よかった。怒ってない。やっぱり優しい人だな」と。体調が悪い時のこういう気遣いは、本当に心に沁みます。

でも、その安心感は、たった数秒で粉々に砕け散りました。

彼の信じられない本性

「無理しないで」という優しいメッセージの直後、間髪入れずに次の通知が鳴ったのです。

「じゃあ、前から行きたがってた後輩の女の子、代わりに誘ってみるわ。あのカフェ、あの子も好きそうだったし」

……え?

私は一瞬、送られてきた文章の意味が理解できませんでした。熱でぼーっとする頭で、何度も、何度もそのメッセージを読み返します。

「代わりに?」

「後輩の女の子?」

私が体調を崩して行けなくなったから、その「代わり」に、別の女の子を誘う? しかも、私と行くはずだった、あのカフェに?

サーッと血の気が引いていくのが分かりました。さっきまで感じていた体の熱が、まるで嘘のように遠のいていく感覚です。

体調が悪い私への心配よりも、デートの予定が空いたから、すかさず別の女性を誘うその行動。そこに、私への配慮や思いやりは一切感じられませんでした。

もし本当に私のことを心配してくれているなら、「代わり」なんて言葉は、絶対に出てこないはずです。

最初の「無理しないで」という言葉は、一体何だったのでしょうか。ただの定型文? それとも、私が断ったことで、心置きなく他の子を誘える口実ができたと喜んでいたのでしょうか。

ベッドの中で、私はスマホを握りしめたまま、ただ天井を見つめました。不思議と、涙は出ませんでした。ただ、心の底から冷え切っていくのを感じるだけです。

この人は、私が本当に大変な時、そばにいてくれる人じゃない。私は静かにLINEを閉じました。

熱が下がったら、この関係も終わりにしよう。そう、固く決意しました。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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