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「誘ってないのに来たの」PTAから仲間外れにしたママ友。険悪な雰囲気を打開した私の活躍【短編小説】

誘ってないのに来たのPTAから仲間外れにしたママ友険悪な雰囲気を打開した私の活躍短編小説

仲間外れにされた会議室

「誘ってないのに来たの?」

その言葉は、まるで冷たい氷のように私の心を突き刺しました。

小学校のPTA活動。夏祭りの出店準備で、主要メンバーが集まると聞いていました。ですが、私には日程の連絡がありませんでした。 中心人物は、いつもグループで行動している伊藤さん。

もしかしたら連絡ミスかもしれないと思い、私は不安な気持ちで公民館の会議室を覗きました。

「あ……」

そこには、伊藤さん、中村さん、渡辺さんなど、いつも一緒にいるメンバーが勢ぞろいしていました。私が来たことに気づいた伊藤さんが、顔をしかめて放ったのが冒頭の言葉です。

「えっと、日程の連絡が来ていなかったみたいで……」

私が慌ててそう言うと、伊藤さんは鼻で笑いました。

「あら、そう。でももう役割分担終わっちゃったから。小林さんのやることはないわよ」

中村さんや渡辺さんは、気まずそうに目をそらしています。

私はその場で凍りつきました。これは、連絡ミスなどではありません。わざと私を「仲間外れ」にしていたのです。

悔しさと悲しさで胸がいっぱいになり、私は「……失礼します」とだけ言って、その場を逃げ出すしかありませんでした。

逆転の電卓

それから数日後。準備は大詰めのはずですが、ママ友たちのグループチャットが何やら慌ただしい様子です。

どうやら、出店の売上予測と備品の発注数で大きなミスが発覚したようでした。

「どうしよう!このままだと大赤字よ!」

「伊藤さん、あなたが計算したんでしょ!」

私は、短大卒業後、数年ですが経理の仕事をしていました。見かねた私は、意を決して再び公民館へ向かいました。

会議室では、数字が羅列された資料を前に、全員が頭を抱えています。

「あの……」

私が声をかけると、伊藤さんが「また来たの!?」と睨みつけました。

「もしよければ、私に計算させてもらえませんか?以前、経理をしていたので」

伊藤さんは「あなたなんかに」と言いたげでしたが、他に頼る人もいない状況です。渋々、私に電卓と資料が渡されました。

私は黙々と計算を始め、すぐに間違いを見つけました。単純な入力ミスと、備品単価の確認漏れです。

「伊藤さん、ここの数字、一桁違います。あと、この業者より安いところがありますよ」

私が修正案を提示すると、あれだけあった赤字予測が、一転して黒字になりました。

「すごい……」「小林さん、ありがとう!」

中村さんや渡辺さんが、私に駆け寄ってきました。伊藤さんは、顔を真っ赤にして黙り込んでいます。あの日、「やることはない」と言い放った伊藤さんより、私のほうがよっぽど役に立った瞬間でした。

この一件以来、伊藤さんのグループは静かになり、逆に私を頼ってくれるママ友が増えたのは、言うまでもありません。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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