BY GLAM Editorial

上の階の住人の騒音問題。「夜中の騒音、感謝しています」と皮肉の手紙を投函した結果…【短編小説】

INDEX

鳴りやまない騒音地獄

私が住んでいるアパートは、壁が薄いことを除けば、日当たりも良く、駅からも近くて快適な場所でした。そう、上の階に五十嵐さんが引っ越してくるまでは…。

五十嵐さんが越してきてからというもの、私の平穏な夜は奪われました。
毎晩のように深夜まで続く、ドスンドスンという足音、大音量の音楽、そして友人たちとの馬鹿笑い。

まるで私の部屋の天井がスピーカーになったかのようでした。

もちろん、黙って我慢していたわけではありません。
管理会社に何度も連絡し、その都度注意してもらいました。
しかし、効果があるのはせいぜい1〜2日だけ。すぐに元の騒音地獄へと逆戻りです。

「またか…」と天井を睨みつける日々が続き、私の我慢はついに限界を超えました。

もう、普通にお願いしても無駄だ。
そう悟った私は、一枚の便箋を取り出しました。
そして、丁寧な文字で、しかし最大限の皮肉を込めてこう書いたのです。

「上の階の五十嵐さんへ。毎晩、夜遅くまで賑やかな音楽と楽しそうな声を届けてくださり、感謝しています。おかげで、私は少しも退屈することなく夜を過ごせております。騒音のおかげで、毎晩が本当にエキサイティングです。これからも、どうぞお気遣いなくお楽しみください」

最後に「心からの”感謝”を込めて。下の階の南より」と締め、その手紙を五十嵐さんのポストにそっと投函しました。少しだけ胸がスッとしました。

数日後、私の部屋のインターホンが鳴りました。
ドアを開けると、そこには険しい顔をした管理会社の担当者と、その後ろで泣きそうな顔をしている五十嵐さんの姿が。

五十嵐さんは私の手紙を握りしめ、「こんな嫌がらせの手紙を入れられたんです！」と訴えていました。

しかし、これは私にとって好都合でした。
私は冷静に、これまで記録してきた騒音の日時と内容をまとめたメモを管理会社の方に見せ、いかに自分が苦しんできたかを説明しました。

私の具体的な証拠と、五十嵐さんの感情的な訴え。
どちらに説得力があったかは、言うまでもありません。

結果として、管理会社は五十嵐さんに対して「度重なる迷惑行為」を理由に、厳重注意と改善が見られない場合の退去勧告を通告。

アパートに居づらくなった五十嵐さんは引っ越していき、私にはようやく静かな夜が戻ってきたのでした。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

【GLAM公式LINE友だち登録キャンペーン実施中！】
友だち登録＆アンケート回答で「Amazonギフトカード」など好きな商品を選べるギフトを毎月抽選で５名様にプレゼント！