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「私、熱が…39度もあって…」飲み会を優先した夫。私がこっそり呼び出した人物の正体とは?【短編小説】
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高熱の妻と子を置いて飲み会へ
頭がガンガンして、体中の関節が痛い。体温計は39.2度を示していました。インフルエンザかもしれない、とぼんやり思う頭で、まだ3歳の娘の顔を見ます。
幸い、娘は元気にアニメを見ていますが、こんな体調で晩ごはんの準備も、お風呂も、到底できそうにありませんでした。
そんな絶望的な状況の中、ガチャリと玄関のドアが開く音がしました。夫の誠が帰ってきたのです。これで助かった、と心底ほっとした私に、彼は信じられない言葉を投げかけました。
「あ、いたんだ。悪いけど今日、会社の飲み会だから。娘のことよろしく」
スーツの上着を脱ぎながら、当たり前のように言う夫。私の真っ赤な顔や、荒い息づかいには全く気づいていないようでした。
「え…?私、熱が…39度もあって…」 かろうじて声を絞り出すと、夫は「へえ、大変だね。まあ、薬でも飲んで頑張って」と言い残し、さっさと着替えに行ってしまったのです。
そして、本当にそのまま家を出て行ってしまいました。玄関のドアが閉まる音を聞きながら、私は悔しさと悲しさで涙がこぼれました。
一人とぼとぼと娘にご飯を食べさせ、なんとかお風呂に入れましたが、もう限界でした。このままじゃダメだ。怒りがふつふつと湧き上がってきて、私はスマホを手に取りました。そして、ある人物に電話をかけたのです。
涙の反撃開始
数時間後、上機嫌で帰ってきた夫は、リビングのソファに腕を組んで座る人物を見て、凍りつきました。
「あら、誠。ずいぶん楽しそうじゃないの」
そこにいたのは、夫の母…つまり、私の義母でした。私が連絡をして、すぐに駆けつけてくれたのです。
「母さん!?なんでここに…」 「なんで、ですって?熱で苦しんでいる奥さんと、小さい孫を放り出して飲み会に行く息子がいるって聞いたから、様子を見に来たのよ!」
義母のカミナリが落ち、夫は顔面蒼白です。普段は温厚な義母ですが、曲がったことが大嫌いな性格。夫は子どものように縮こまって、義母の厳しいお説教を受けていました。
こっぴどく叱られた後、夫は深々と私に頭を下げ、「本当に、ごめんなさい」と謝ってきました。 その夜、夫は慣れない手つきで洗い物をし、娘の寝かしつけもしてくれました。
今回の件で、少しは懲りてくれたと信じたいです。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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