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「俺は急いでんだよ!」とカスハラする客。だが、会計中の他の客が懐から手帳を出すと、店内の空気が凍りつく

「俺は急いでんだよ!」とカスハラする客。だが、会計中の他の客が懐から手帳を出すと、店内の空気が凍りつく

カスハラをする客

「お客様は神様」なんて言葉は、もはや過去の遺物。

接客業の私にとって、理不尽な「カスハラ」は日常茶飯事の悩みです。

あれは、ある繁忙期の週末のこと。

運悪くスタッフの欠勤が重なり、店内は戦場のような忙しさ。伸び続けるレジ待ちの行列に、私の焦りは募るばかり……。

「お待たせしました!次の方、どうぞ!」

笑顔で迎えたのは、カゴいっぱいの商品を抱えた男性のお客様。

量が多い上、お財布を出すのにも少し手間取っている様子。

「あれ、どこに入れたかな……すみませんね、ちょっと待ってね」

「いえ、大丈夫ですよ。ゆっくりで構いませんので」

私がそう声をかけた、その時。

「おい!!いつまで待たせんだよ!!」

背後から浴びせられた、耳をつんざくような怒号。

声の主は、後ろに並んでいた中年の男性でした。

「チッ、これだからノロマは困るんだよ。店員もさっさと急かせて会計終わらせろ!」

「申し訳ございません、少々お待ちください……」

「『申し訳ございません』じゃねえ!俺は急いでんだよ!」

男性の剣幕に、怯える周囲のお客様たち。

レジ前の男性客が「すみません」と縮こまると、それがさらに火に油を注ぐ結果に。

「イライラさせやがって!お前みたいなのがいるから店が回らねえんだよ! さっさと失せろ!」

「お客様、他のお客様のご迷惑になりますので」

「うるせえ!店長呼んでこい!」

止まらない罵詈雑言。恐怖で足がすくむ私。

会計していた客の正体

その時、空気が一変しました。

それまでおどおどしていた目の前の男性客が、スッと背筋を伸ばして振り返ったのです。

「……君、さっきから黙って聞いていれば、少し度が過ぎるんじゃないか?」

低く、威厳のある声。

後ろの男性は一瞬ひるみましたが、すぐに食ってかかります。

「あぁ!? なんだお前、やるんかコラ!」

「店員さんも困っているし、威力業務妨害にあたる可能性があるよ」

「はんっ!偉そうな口きいてんじゃねえぞ!」

逆上して掴みかかろうとするカスハラ男。

その瞬間、男性客が懐から手帳を取り出し、バッと掲げました。

「警察だ。ちょっと署まで来てもらおうか」

「……は?」

凍りつく店内。

暴れていた男の顔は、みるみる蒼白に。

「え、あ、いや、これは、その……」

「今の言動、すべて確認させてもらったから。店員さんに対する脅迫まがいの発言もね。……行こうか」

先ほどまでの穏やかな雰囲気とは別人の鋭い眼光。男の腕をガッチリと確保する手際は、まさにプロそのもの。

「店員さん、お騒がせしてすみませんでした。あ、これ、お会計です。ちょうどあります」

キッチリ小銭を置くと、呆気にとられる私にニカッと一言。そのまま項垂れる男を連行し、颯爽と店外へ消えていきました。

あとに残されたのは、静寂と安堵。

人は見かけによらないとは言うけれど、まさかこんなドラマのような結末なんて。

あの時の警察官のお客様、そしてあの瞬間のスカッとする光景。私の接客人生で最高のハイライトです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

PROFILE

GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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