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「ボタン反応しないんだけど!壊れてない?」とセルフレジでキレる客→店員が見た呆れた光景とは【短編小説】

ボタン反応しないんだけど壊れてないとセルフレジでキレる客→店員が見た呆れた光景とは短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

怒鳴る客

私はスーパーの店員として働いています。

週末の午後は、レジが一年で一番混み合う時間帯。

最近導入された「セルフレジ」のエリアで、使い方がわからないお客様のサポートを担当していた時のことです。

「おい!この機械、壊れてるんじゃないのか!」

突然、店内に怒鳴り声が響き渡りました。慌てて声のする方へ駆け寄ると、そこには顔を真っ赤にして、精算機を睨みつけている男性客が立っていました。彼は人差し指で、画面を何度も力任せに叩いています。

「何度押してもボタンが反応しないんだよ!急いでるのに、お宅の店はどうなってるんだ!」

周囲のお客様も何事かとこちらを見ています。私は「申し訳ございません。すぐに確認いたしますね」と努めて冷静に頭を下げ、画面を覗き込みました。

お客様が必死に押していたのは、お支払いを完了させるための「確認」ボタンでした。

確かに、何度指で触れても画面は切り替わりません。しかし、機械の故障を疑う前に、私はある数字に目が釘付けになりました。

ただの勘違い…

画面の右側には、大きく「合計:3,240円」と表示されています。そして、そのすぐ下の投入金額という欄には「3,200円」の文字が。

そう、単純に「お金が足りていない」だけだったのです。

このセルフレジは、商品の合計金額に対して投入されたお金が1円でも足りないと、次の操作に進めない仕組みになっています。

機械は壊れているどころか、極めて正確に「あと40円足りませんよ」と沈黙で訴えていたのでした。

「お客様、大変恐れ入りますが……」 私はできるだけ柔らかな声で、画面の数字を指し示しました。

「あと40円、お入れいただけますでしょうか?合計金額に少しだけ届いていないようでございます」

その瞬間、男性の動きがピタリと止まりました。

彼は画面を二度見し、自分の財布の中身を確認し、気まずそうに視線を泳がせました。

「……あ、ああ。そうか」

彼はボソリと呟くと、小銭入れから50円玉を取り出し、投げ込むように投入口へ入れました。

すると、先ほどまで頑なに反応しなかったボタンが明るく点灯。彼は無言でレシートをひったくるように受け取ると、足早に店を去っていきました。

便利になった世の中ですが、機械は嘘をつきません。怒鳴る前に一度だけ、画面に表示されている数字を確かめていただければ、お互いに嫌な思いをせずに済むのにな……。そんなことを思いながら、私はまた次の接客へと戻りました。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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