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「方言直せ!田舎くさいんだよ」嫌味な先輩→取引先が同郷の人で、方言で盛り上がり蚊帳の外に【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
方言に厳しい先輩
憧れの東京で働き始めて早三年。
仕事にも慣れてきましたが、どうしても抜けないのが故郷の「方言」です。
そんな私を目の敵にしているのが、職場のとある先輩でした。
彼はことあるごとに、「おい、そのイントネーション変だぞ」「方言直せよ。田舎くさいんだよ!聞いてて恥ずかしい」と皆の前で嘲笑うのです。
もちろん私も直そうと努力はしていますが、焦れば焦るほど、つい地元の言葉が出てしまうもの。
先輩の視線に怯え、最近では会社で口を開くのさえ怖くなっていました。
ある日、会社にとって非常に重要な大口の取引先へ、先輩のアシスタントとして同行することになりました。
出発前、先輩は私を睨みつけながらこう言い放ちました。
「いいか、お前は絶対余計なことを喋るなよ。田舎者がバレたら会社の品位が下がる。ニコニコして相槌だけ打ってろ」
私は胃がキリキリと痛むのをこらえながら、先方の応接室へと入りました。
現れた取引先の担当者様は、ロマンスグレーの髪が素敵な、いかにも仕事ができそうな男性です。
緊張のあまり、私が名刺を出す手が震えていたその時でした。
「失礼いたします」
極度の緊張で、私の挨拶に思いっきり故郷の訛りが出てしまったのです。
しまった、と青ざめる私。
先輩が鬼の形相で「申し訳ありません! こいつ、育ちが田舎なもので……」と遮ろうとしました。
取引先の意外な反応
ところが、担当者様の反応は意外なものでした。
「……あれ? 君、そのイントネーション、もしかして〇〇地方の出身かね?」
私が恐る恐る「はい、そうです」と答えると、彼の表情がパッと明るくなりました。
「うわー! 懐かしいなぁ! わしもそこの出身なんよ! まさかこんなところで同郷の子に会えるとはなぁ!」
そこからは、もう誰も止められません。
「あそこの定食屋、まだあるん?」
「冬の雪かきが大変でねぇ」と、ディープな地元トークが炸裂。
私は久しぶりに使う方言が心地よく、先輩の言いつけも忘れて大盛り上がりしてしまいました。
ふと横を見ると、先輩はポカンと口を開けたまま、完全に「蚊帳の外」。
標準語で武装した彼は、私たちの会話に一言も挟めず、愛想笑いを浮かべることしかできませんでした。
結局、商談は「同郷のよしみ」ということで、かつてないほどスムーズに成立。
帰り道、一言も発さない先輩の背中を見ながら、私は心の中で小さくガッツポーズをしました。
これからは、自分の方言にもう少し誇りを持とうと思います。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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