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夫のLINEに「パパいつ来るの?」というメッセージ。隠し子発覚かと思いきや、相手の正体は【短編小説】

夫のLINEにパパいつ来るのというメッセージ隠し子発覚かと思いきや相手の正体は短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

パパの正体とは

ある週末の夜、夫がお風呂に入っているときのことです。
リビングのテーブルに置きっぱなしになっていた夫のスマホが、ブブッと短く震えました。
何の気なしに目をやった私は、ロック画面に浮かび上がった文字を見て、心臓が止まるかと思いました。

「パパ、いつ来るの? 待ってるよ」
「また会うのを、楽しみにしてるね」

思考が真っ白になりました。
私たちに子供はいません。夫が「パパ」と呼ばれる理由はどこにもないのです。
隠し子? それとも……。
全身の血が逆流するような感覚と、指先の震えを抑えながら、私はお風呂から上がってくる夫を待ち構えました。

「いいお湯だったー」
のんきにリビングへ戻ってきた夫に、私は無言でスマホの画面を突きつけました。
「これ、どういうこと?」

夫の顔から、みるみるうちに血の気が引いていくのが分かりました。
「え、あ、いや、これは……迷惑メールかな?」
しどろもどろになる夫。
そのあまりに分かりやすい動揺が、何よりの証拠でした。
「ロック解除して。今すぐ」 私の剣幕に押され、夫は震える手でロックを解除しました。

最悪なやり取り

トーク画面に並んでいたのは、目を覆いたくなるようなやり取りでした。
「今月のお手当、ありがとう!」
「次はいつ会える?」
相手は明らかに私よりふた回り以上は年下であろう、若い女の子でした。
夫は、いわゆる「パパ活」をしていたのです。

「違うんだ、ただの食事だけの関係で……」
「魔が差しただけで、愛しているのは君だけだ」
夫は必死に言い訳を並べ立て、床に頭を擦り付けんばかりに謝罪しました。
しかし、私の心は急速に冷え切っていました。 私が節約をして家計をやりくりしている裏で、夫は見知らぬ若い子に大金を貢ぎ、チヤホヤされることに喜びを感じていたのです。
その事実が生理的な嫌悪感となって私を襲いました。

「気持ち悪い。もう無理」 私の口から出たのは、その一言だけでした。

結局、話し合いは平行線のまま、私は実家に帰りました。
夫からは何度も「やり直したい」と連絡がありましたが、一度失われた信頼が戻ることはありませんでした。
その後、弁護士を挟んでの話し合いを経て、私たちは離婚しました。

あの日見た「パパ」という文字は、私の夫ではなく、金づるとしての呼び名でしかなかったのです。
独り身に戻った今、寂しさがないと言えば嘘になります。
ですが、嘘と裏切りに塗れた生活よりは、今の孤独の方がよっぽど清々しいと感じています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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