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結婚資金を「母さんの手術費に使った」と言う彼。実は、新車購入に使われたと発覚し修羅場に【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
結婚資金が義母の手術費に…
まさか、人生で一番幸せな時期から、どん底の修羅場に突き落とされるなんて思ってもみませんでした。
当時、私と彼は交際3年目。
コツコツと二人で貯めた結婚資金は、ようやく300万円に達していました。
「そろそろ式場を決めようか」と話していた矢先のことです。
彼が青ざめた顔で私の部屋に来て、いきなり土下座をしたのです。
「ごめん! 結婚資金、使い込んじゃった…」
頭の中が真っ白になりました。
理由を聞くと、彼は涙目で「実家の母さんが急な病気で……手術費が必要だったんだ。命には代えられないだろ?」と言うのです。
もちろん、ショックでした。でも、お義母さんの命がかかっているなら仕方ありません。
「式は延期しよう。お義母さんを大事にしてあげて」と、私は彼を抱きしめました。
なんて健気な決断だったんでしょう、あの時の私は。
結婚資金が消えた、本当の理由
事件が起きたのは、そのわずか2週間後です。
デートの待ち合わせ場所に現れた彼は、いつもの軽自動車ではなく、ピカピカの黒い高級SUVに乗っていました。
「この車どうしたの?」と聞く私に、彼は少し慌てて「あ、ああ、友達に借りたんだ! かっこいいだろ?」と笑いました。
違和感を覚えた私は、彼がトイレに立った隙にダッシュボードを確認。
そこには、真新しい車検証と『売買契約書』が入っていました。
名義はもちろん、彼。日付は、あのお金が無くなった日と同じでした。
震える手で、私はすぐにお義母さんに電話をかけました。
「お義母さん、手術の具合はどうですか?」
『え? 手術? 私、ピンピンしてるわよ? 今ジムにいるの』
スマホを持つ手が震え、怒りで視界が歪みました。
トイレから戻ってきた彼に、私は車検証を突きつけました。
「お義母さんの手術費って、この鉄の塊のことだったの?」 彼は顔面蒼白になり、「いや、結婚したら男としての格が必要だと……」としどろもどろ。
「格好つける前に、人間としての信用がないわよ!」 私はその場で婚約指輪を彼に投げつけ、別れを告げました。
彼は泣きついてきましたが、知ったことではありません。
高い授業料でしたが、結婚前に本性が分かって本当によかったです。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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