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「宝くじ当たったんだろ?分けろ」と集まる親戚。だが、私のある正論にその場の空気が凍りつく【短編小説】

宝くじ当たったんだろ分けろと集まる親戚だが私のある正論にその場の空気が凍りつく短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

「3億円当たったらしいな?」どこからともなく湧いたハイエナ親戚

ある日、私の携帯に疎遠だった親戚たちから次々と連絡が入るようになりました。

「久しぶり! 元気?」「今度、家に行くよ!」

なんと、私が「宝くじで高額当選した」という根も葉もない噂が親戚中で広まっていたのです。
実際には、商店街の福引きで少し良いお肉が当たった程度なのですが、伝言ゲームで話が膨れ上がってしまったようでした。

週末、制止するのも聞かず、親戚一同が勝手に我が家に押しかけてきました。
彼らは勝手に冷蔵庫を開けてビールを飲み、出前の特上寿司を大量に注文し、大宴会を始めました。
そして、酒が入って気が大きくなった叔父が、ニヤニヤしながら言いました。

「宝くじ当たったんだろ?分けろよ!ケチケチすんなよ。3億か? 5億か? まあ、身内なんだからケチケチせずに1割くらい配れよ。俺、車のローンが残っててさあ」

「そうよそうよ、困った時はお互い様でしょ?」

彼らの浅ましい笑顔を見て、私は5年前のことを思い出していました。

「勘違いしてませんか?」事実を突きつけられ、顔面蒼白

父が病気で倒れ、手術費が必要になった時、私はこの親戚たちに頭を下げて回りました。
しかし、その時彼らは

「金の無心なんて迷惑だ」「自己責任だろ」

と冷たくあしらい、1円も貸してくれませんでした。

私は冷えたビールをテーブルに置き、静かな声で言いました。

「困った時はお互い様……ですか。5年前、私が父の手術費をお願いした時、皆さんは『自分の尻は自分で拭け』っておっしゃいましたよね?」

部屋の空気が一瞬で凍りつきました。 「そ、それは……」と口ごもる彼らに、私はニッコリ笑って続けました。

「都合のいい時だけ家族面するのはやめていただけますか? それと、大きな勘違いをされていますが……私が当たったのは商店街の福引きで、商品は『すき焼き用のお肉300g』だけですよ?」

「は……? 3億じゃ……」

「誰が言ったんですかそんなデマ。……あ、ちなみに今皆さんが食べているその特上寿司とビール、合計で8万円になります。当然、お金なんて持ってませんから、割り勘でお願いしますね? 『自分の尻は自分で拭く』のが家訓でしたよね?」

真っ青になって財布を確認し始める親戚たち。
結局、彼らは高額な寿司代を自腹で払わされた挙句、二度と私の前に顔を見せることはありませんでした。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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