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「男が育休とか普通じゃないよ?」古い考えの先輩。だが、会社の働き方改革で顔色が一変【短編小説】

古株の先輩社員
こんにちは。これは夫が育休を取ろうとした時に起きた、私の職場のちょっと困った先輩とのエピソードです。
時代錯誤な価値観を押し付けられてモヤモヤしましたが、会社の改革のおかげでスカッとした結末を迎えました。
私たち夫婦は共働きで、妊娠がわかった時から
「二人の子供だから、二人で育てよう」
と話し合っていました。
幸い夫の会社は理解があり、半年間の育休取得がスムーズに決まりました。
私も嬉しくて、職場の休憩時間に同僚とその話をしていました。
「夫が半年も育休取ってくれることになって、すごく助かるんです」
そう話していると、横から冷ややかな声が聞こえてきました。
「え?男が育休?半年も?」
声の主は、部署で一番の古株である先輩社員(男性)でした。
彼は眉をひそめ、信じられないものを見るような目で私を見て言いました。
「男が育休とか普通じゃないよ?出世コースから外れるんじゃない?奥さんが楽したいだけに聞こえるけどなぁ」
場の空気が一瞬で凍りつきました。
同僚たちは苦笑いしていましたが、私は悔しくてたまりませんでした。
「夫婦で決めたことです」
と反論しましたが、先輩は
「俺の時代は男は仕事、女は家庭が当たり前だった。最近の若い男は軟弱だ」
と聞く耳を持ちません。
それ以来、顔を合わせるたびに
「旦那さん、主婦業楽しんでる?」
と嫌味を言われるようになり、私はストレスを溜めていました。
ある日のオンラインミーティング
しかし、そんなある日のことです。会社で緊急の全社オンラインミーティングが開かれました。
社長が登場し、今年度からの大規模な「働き方改革」の方針が発表されたのです。
モニターに映し出されたスライドには、大きくこう書かれていました。
『男性社員の育休取得率100%を目指す。部下の取得を妨げた、または未取得者のいる部署の管理職は、人事評価の減点対象とする』
さらに社長は続けました。
「これからの時代、男性の育児参加を阻害するような古い考えの社員は、我が社の成長にとってマイナスです。そのような言動はハラスメントとして厳正に対処します」
その瞬間、隣の席にいた先輩の顔から、みるみる血の気が引いていくのが分かりました。
実は先輩、近々管理職への昇進試験を控えており、自分の部下の男性社員にも「育休なんて取るなよ」と圧をかけていたという噂があったのです。
ミーティング終了後、先輩は慌てて部下の男性社員たちを集め、
「み、みんな育休取りたいよな?俺は全力で応援するぞ!いつから取る?」
と必死に声をかけていましたが、部下たちの冷ややかな視線が痛々しかったです。
その後、先輩は人事部から呼び出され、みっちりとハラスメント講習を受けることになったそうです。
私のところにも「あの時は言い過ぎた」と気まずそうに謝りに来ました。
時代は確実に変わっているのだと実感し、夫と協力して子育てできる環境に改めて感謝した出来事でした。
古い常識にとらわれていると、いつか自分が痛い目を見るのかもしれませんね。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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