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「あなたのせいですよ!」と運動会でキレる保護者。カメラに残っていた数秒の記録が真実を暴く【短編小説】

あなたのせいですよと運動会でキレる保護者カメラに残っていた数秒の記録が真実を暴く短編小説

身に覚えのない言いがかりをつける保護者

秋晴れの空の下、待ちに待った小学校の運動会当日。息子の徒競走を一番前で見ようと、私と夫は早朝から場所取りを頑張りました。

おかげでゴール前の絶好のポイントを確保でき、ワクワクしながらカメラを構えていた時のことです。

「ちょっと!あなたのせいですよ!」

突然、耳をつんざくような怒鳴り声が響き渡りました。声の主は、大きなサングラスをかけた派手な雰囲気の保護者。

彼女は私の夫を指差し、鬼のような形相で詰め寄ってきます。その足元には、レンズが割れた一眼レフカメラが転がっていました。

「あなたが押したせいで、カメラ落としたじゃない!これ高かったのよ、弁償して!」

周囲の視線が一斉に私たちに集まります。

夫は目を丸くして「え?僕は一歩も動いていませんよ」と反論しますが、彼女は聞く耳を持ちません。

「しらばっくれないでよ!痛かったんだから!」とヒートアップするばかり。周りの保護者たちも「何?」「ぶつかったの?」とザワザワし始め、夫は完全に悪者扱い。

楽しいはずの空気が、一瞬にして地獄のような重苦しいものに変わってしまいました。

たった数秒の映像が救世主に

私も動揺してオロオロしていましたが、ふと自分の手元を見てハッとしました。夫が写真撮影係、私がビデオ撮影係として、ちょうど手持ちのビデオカメラを回していたのです。

「あの、すみません」

震える声で割って入りました。

「今の状況、このカメラに残っているかもしれません」。

私は彼女の目の前にビデオカメラのモニターを突き出しました。再生画面に映っていたのは、夫の横で、彼女が自分の足元の荷物に躓き、勝手にバランスを崩してカメラを放り投げる姿。

夫との距離は1メートル以上離れていました。映像の中で夫は、ただ静かにコースを見つめているだけです。

「えっ……」

画面を見た彼女は絶句。さっきまでの勢いはどこへやら、顔を真っ赤にして、壊れたカメラを拾うと無言で人混みに消えていきました。周囲からは「なんだ、当たり屋か?」と呆れる声が聞こえてきます。

「証拠があってよかったね」と夫と安堵の溜息。たった数秒の記録がなければ、濡れ衣を着せられていたと思うとゾッとします。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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