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「俺の許可なく出かけるな!」と言う束縛夫。我慢できない私が義母と仕掛けた逆転劇とは【短編小説】

「俺の許可なく」が口癖の夫との生活
結婚する前は、あんなに優しかった人だとは思えない変わりようでした。夫はいつからか、私を自分の管理下に置かないと気が済まない人になっていったのです。
「今日はどこに行くんだ? 誰と会うんだ?」
朝の会話はいつもこれ。そして必ず「俺の許可なく出かけるなよ」と釘を刺されます。
友人とのお茶も、美容院も、実家への帰省さえも、すべて夫の「許可」が必要。まるで私は、夫という飼い主が所有する鳥かごの中の鳥です。最初は波風を立てたくなくて我慢していましたが、だんだんと息が詰まるのを感じていました。
そんな生活が一変するきっかけは、大学時代の大親友から届いた結婚式の招待状でした。
「もちろん行く!」と即答したい私とは裏腹に、夫は「誰だそいつは?」「わざわざ行く必要ないだろ」「俺は許可しない」と冷たく言い放ちます。
大切な友人の晴れ舞台です。どうしても行きたい。私が泣きながら食い下がっても、夫は「ダメなものはダメだ!」の一点張り。悔しくて、悲しくて、私はもう限界だと感じました。
思い詰めた私は、夫の母である義母に電話をかけました。夫の愚痴を言うようで罪悪感がありましたが、この息苦しさから逃れたかったのです。
電話口で泣きじゃくる私に、義母は「そうだったの……気づいてあげられなくてごめんね」と、驚くほど優しく寄り添ってくれました。
そして、「あの子には、母親の私がガツンと言ってやる!ちょっと作戦を練りましょう」と力強い声で言ってくれたのです。
義母と立てた作戦はこうです。
数日後、私が改めて夫に「結婚式に行きたい」と切り出す。夫がいつものように「許可しない」と怒鳴り始めたタイミングで、義母が我が家を「偶然」訪問する、というものでした。
義母と仕掛けた、静かな逆転劇
決行の日。私は震える声で夫に結婚式の話を切り出しました。
「まだ言ってるのか! 俺の許可なく出かけるなんて許さない!」
夫が声を荒らげた、まさにその時。ピンポーン、とチャイムが鳴り、玄関から義母が入ってきました。
「あら、ちょうどよかったわ」
義母は仁王立ちで夫を睨みつけ、ピシャリと言い放ちました。
「お前こそ、私の許可なく嫁をいじめるな!」
「か、母さん!?」と目を丸くする夫。
「いつからそんなに偉くなったの! この子はあんたの所有物じゃないんだよ! 情けない!」
義母の雷が落ち、夫は母親に頭が上がらず、シュンとうなだれていました。最終的に夫は義母にこっぴどく叱られ、「……悪かった。結婚式、行ってこいよ」と私に謝罪しました。
最強の味方である義母のおかげで、私はようやく鳥かごから出ることができたのです。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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