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「ゴミ出しの時間を守ってない」と責められた私。→防犯カメラに映っていたのは隣人だった【短編小説】

ゴミ出しルールの濡れ衣をきせられた
私の住むマンションは、ゴミ出しのルールがとても厳しいことで有名でした。
カラス被害を防ぐため、ゴミは、収集日の朝7時から8時の間に、必ず出すこと。前日の夜に出すのは、固く禁じられています。
もちろん私も、そのルールをきちんと守っていました。
しかし、一ヶ月ほど前のことです。
上の階に住む木村さんに、ロビーで呼び止められました。
『聡美さん、あなた、ゴミ出しの時間を守ってないでしょ。昨日の夜、ゴミが出てたわよ。ルールは、ちゃんと守ってもらわないと困るわ』
身に覚えのないことで、突然、犯人扱い。
「私ではありません」と否定しましたが、彼女は聞く耳を持ちません。
その後も、彼女からの執拗な疑いの目は、私に向けられ続けました。
そして先日、ついに管理人である渡辺さんから、私宛に電話がかかってきてしまったのです。
「苦情が何度も出ていまして…」と、申し訳なさそうに話す渡辺さんに、私は、自分の潔白を証明するため、ある提案をしました。
「防犯カメラを、確認していただけませんか」と。
防犯カメラを見た結果
数時間後。
私は、木村さんと共に、管理人室に呼ばれていました。
渡辺さんが、気まずそうな顔で、録画映像を再生します。
画面に映し出されたのは、深夜のエントランス。エレベーターの扉が開き、一人の女性が、ゴミ袋を片手に、そっと降りてきました。
辺りをきょろきょろと警戒しながら、ゴミ置き場に袋を置くと、足早にエレベーターへと戻っていきます。
その顔は、私ではありません。
青ざめる私と、渡辺さんの隣で、顔を真っ赤にして俯いている、木村さんその人でした。
彼女は、不規則な仕事の都合で、朝にゴミを出すのが面倒だったのでしょう。
そして、自分への疑いの目を逸らすため、新しく越してきた私に、全ての罪をなすりつけようとしたのです。
「申し訳、ありませんでした…」
消え入りそうな声で謝罪する彼女に、私は、何も言いませんでした。
ただその瞬間を、防犯カメラは、静かに、そして、正確に、記録してくれていたのですから。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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