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友人に任せたグアム旅行が地獄だった。旅費を使い込まれ、航空券までキャンセルされかけた私【短編小説】

友人に任せたグアム旅行が地獄だった旅費を使い込まれ航空券までキャンセルされかけた私短編小説

 

「グアム旅行、すっごく安くて良いプランを見つけたんだ!」

仲良し3人組での、初めてのグアム旅行。幹事を買って出てくれた友人・A子のその言葉に、私ともう一人の友人B子は、ただただ感謝していました。社会人になって、やっとみんなで休みを合わせられた、夢にまで見た海外旅行。期待に胸を膨らませていました。

しかし、旅行が近づくにつれ、小さな違和感が募っていきます。Eチケットがなかなか送られてこない。ホテルの詳細を聞いても「大丈夫、大丈夫!」と曖昧な返事ばかり。少し不安に思っても、「A子が頑張ってくれているんだから」と、私たちは彼女を信じることにしたのです。その信頼が、地獄の始まりでした。

ここは本当にグアム?地獄の格安旅行

グアムに到着した瞬間、私たちの夢は砕け散りました。
予約されていたはずの空港送迎はなく、自力でたどり着いたホテルは、パンフレットとは似ても似つかない古びた安宿。楽しみにしていたディナーショーやマリンスポーツの予定は、何一つ予約されていませんでした。

「どういうこと?」とA子を問い詰めると、「格安プランなんだから仕方ないでしょ!」「文句言うなら来なければよかったじゃん!」と、まさかの逆ギレ。

結局、私たちのグアム旅行は、毎日フードコートの食事と、パラソルも借りられずただ寝転がるだけのビーチで過ぎていきました。

発覚した衝撃の裏切りと、私の決断

旅の3日目の夜。私とB子は、ついにA子の衝撃的な裏切りを知ることになります。

ブランド物の新作バッグの紙袋が、A子の部屋に無造作に置かれていたのです。そして、彼女がシャワーを浴びている間に鳴ったスマホの通知画面に、私たちは目を疑いました。

 

フライト予約がキャンセルされました。

 

A子は、信頼できる大手旅行会社ではなく、キャンセルが直前まで可能な格安サイトで航空券だけを予約し、私たちが支払った旅費のほとんどを、自分のブランド品購入に使い込んでいたのです。そして罪悪感からか、私たちの帰りの航空券すらキャンセルしようとしていました。

血の気が引きました。このままでは、私たちはグアムから帰れないかもしれない……。

しかし、ここでパニックになってはいけない。私はB子を落ち着かせ、すぐに行動を開始しました。スマートフォンの情報だけを頼りに、日本の信頼できる大手旅行会社の現地オフィスを探し出し、事情を説明して泣きついたのです。

「どうか、日本に帰る便を2席だけ、探していただけないでしょうか!」

担当者の方は私たちの剣幕に驚きながらも親身に対応してくださり、幸運にも、帰りのフライトを2人分だけ確保することができました。

友人への制裁と、たった一つの教訓

帰国日の朝。私たちは何も知らないA子をホテルのロビーに残し、タクシーで空港へ向かいました。チェックインを済ませ、搭乗ゲートをくぐった後、私はA子に一通だけLINEを送りました。

「あなたの航空券は、あなたがキャンセルしようとした通り、もうないよ。ブランドバッグと一緒に、グアムを楽しんでね。さようなら」

帰国後、A子の親に連絡し、全ての事実を報告。使い込まれた旅費は、後日全額返済されました。

あの地獄のグアム旅行は、私にとって大きな教訓となりました。友情もお金も失いかけましたが、一つだけ確かなことを学んだのです。

それは、最高の思い出を作る旅は、信頼できるパートナー選びから始まるということ。特に海外旅行では、価格の安さだけで判断せず、サポート体制やプランの質をしっかり見極めて、自分に合った旅行会社を選ぶことが、何よりも大切だと痛感しました。もう二度と、あんな失敗は繰り返したくありません。

 

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【編集部注】

本記事は、旅行におけるトラブルをテーマにした創作の小説であり、登場する人物や出来事はすべて架空のものです。記事内で描かれているトラブルへの対処法は物語上の演出であり、同様の対応を推奨するものではありません。

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