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私の金で暮らす“ヒモ彼氏”が「お前は金がかかる」→彼の親に真実を暴露し、赤っ恥をかかせた【短編小説】

この女金かかりすぎじゃね→その口座私名義ですけどで沈黙短編小説

結婚を考え作った”共同口座”がこんなことになるなんて

彼、大輝との結婚を意識し始めた頃、私たちは将来のための共同口座を開きました。
安定した収入がある私が多めに入金し、転職活動中だった彼が「家計の管理は任せて」とキャッシュカードを預かる。
それが、私たちのルールでした。
私は彼の言葉を信じ、二人の未来のために、毎月こつこつとお金を振り込んでいたのです。

彼の実家に挨拶に行くと…

先日、私は初めて彼の実家へ挨拶に伺いました。
お母様の和恵さんは、にこやかでしたが、どこか私を値踏みするような視線を感じていました。
そして食事が終わった頃、事件は起きました。

大輝が、得意げな顔でスマートフォンの銀行アプリを開き、和恵さんに見せたのです。
それは、あの共同口座の画面でした。
そして、私に聞こえるくらいの声で、わざとらしくため息をつきました。

「母さん、これ見てよ。最近の引き落とし額。この女、結構、金かかるんだよな」

その言葉に、私は耳を疑いました。
画面を覗き込んだ和恵さんの眉が、わずかにひそめられます。
彼が指さしていたのは、私が自分へのご褒美に買った少し高めの洋服や、友人との食事代の引き落とし履歴でした。

頭が、かあっと熱くなるのを感じました。
私のお金で買ったものを、あたかも彼が払っているかのように見せかけ、私を金遣いが荒い女だと印象操作している。
その卑劣さと、私の善意を踏みにじる行為に、目の前が真っ暗になりそうでした。

お義母さんに伝えた真実

でも、私はここで泣き寝入りするような女ではありません。
すうっと息を吸い、私はまっすぐ和恵さんに向き直りました。

「お義母さん、一つだけ、訂正させていただいてもよろしいでしょうか」
凛とした声が出たことに、自分でも少し驚きました。
「その口座、名義はすべて私、結菜のものです。そして、入金されているお金の九割以上は、私の給料から振り込まれたものです」

水を打ったように静まり返るリビング。
大輝の顔から、みるみる血の気が引いていきます。
和恵さんは、驚いたように私と息子を交互に見て、やがて全てを察したのか、深いため息をつきました。

彼が管理していたのは家計ではなく、私の資産でした。
そして、彼が守りたかったのは二人の未来ではなく、ちっぽけな自分のプライドだけだったのです。
私は静かに席を立ち、二度と彼の顔を見ることはありませんでした。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

 

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