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入院に備えて医療保険?月1万円を払い続ける会社員が、知らないうちに年間12万円失う「安心ビジネス」の落とし穴

入院に備えて医療保険?月1万円を払い続ける会社員が、知らないうちに年間12万円失う「安心ビジネス」の落とし穴

「万が一の入院に備えて、保険に入っておかなくちゃ」。就職や結婚を機に、医療保険や死亡保障などを組み合わせて、なんとなく毎月1万円程度の保険料を支払い続けている会社員は多いのではないでしょうか。

しかし、月1万円は年間で12万円、10年間払い続ければ120万円もの大きな出費になります。

私たちが保険というパッケージを通じて買っている「安心」は、本当にそのコストに見合うものなのでしょうか。

実は、日本の手厚い公的保険制度を正しく理解していないために、過剰な備えをしてしまっているケースは少なくありません。

本記事では、会社員が陥りがちな「安心ビジネス」の落とし穴と、制度改正も見据えた賢い守り方を解説します。

1. 最強のセーフティネット「高額療養費制度」の正体

1. 最強のセーフティネット「高額療養費制度」の正体

民間の医療保険を検討する前に、絶対に知っておくべきなのが健康保険の「高額療養費制度」です。

これは、ひと月の医療費が上限を超えた場合、超過分が払い戻される(または窓口での支払いが上限までとなる)仕組みです。

一般的な収入の会社員(年収約370万〜770万円)であれば、たとえ手術や入院で医療費の総額が100万円かかったとしても、実際の自己負担額は月額8万〜9万円程度に収まります。

※制度改正の議論に注意
昨今の社会保険料の負担増に伴い、政府はこの自己負担上限額の引き上げを議論しています。

今後、負担額が若干増える可能性はありますが、それでも「青天井に医療費がかかる」というリスクは公的保険によって完全に排除されています。

さらに、会社員には「傷病手当金」という強力な制度があります。病気やケガで長期間働けなくなっても、通算で最長1年6ヶ月にわたり、給与(標準報酬月額※ボーナスなどを除く月給ベース)の約3分の2が支給されます。

つまり、会社員はすでに国が用意した二重のセーフティネットに守られており、医療費のせいで生活が即座に破綻するリスクは極めて低いのです。

2. 「月1万円の保険料」と「月1万円の貯金」の決定的な違い

2. 「月1万円の保険料」と「月1万円の貯金」の決定的な違い

現在支払っている月1万円の保険料を、すべて貯金に回したと仮定してみましょう。

年間で12万円、10年間で120万円の「現金」が手元に残ります。

医療保険は「入院1日につき5,000円」など、使い道が限定されています。

また、掛け捨て型であれば、健康なまま過ごした場合、支払ったお金は戻ってきません。

一方、現金で120万円の貯蓄があればどうでしょうか。

高額療養費制度を利用した数ヶ月分の入院費用を十分に賄えるのはもちろんのこと、退院後の生活費、急な家電の故障、子供の教育費など、どんな用途にも自由に使えます。

「医療費にしか使えない保険」よりも「何にでも使える現金」の方が、人生のあらゆるリスクに対する柔軟で強い盾となるのです。

3. 本当に医療保険が必要な人、不要な人

3. 本当に医療保険が必要な人、不要な人

では、すべての医療保険が不要なのでしょうか。現在の貯蓄額と働き方によって、その答えは変わります。

まず「不要な人(または最小限でいい人)は、すでに手元に生活防衛資金(生活費の半年分〜1年分である100万〜200万円程度)の貯蓄がある会社員です。

万が一の医療費は貯金から十分に支払えるため、高い手数料を払ってまで過剰な保険に入る必要性は低くなります。

逆に「必要な人」は、貯金が全くなく、突発的な数万円〜十数万円の出費で生活が苦しくなってしまう人です。

十分な貯金ができるまでの「つなぎ」として、掛け金の安い共済(月額2,000円程度〜)などを利用するのは賢い選択です。

また、傷病手当金というセーフティネットがない自営業やフリーランスの方も、就業不能リスクへの備えは会社員より優先度が高くなります。

まとめ

「病気になったらどうしよう」という漠然とした不安を埋めるためだけに月1万円を払い続けるのは、知らず知らずのうちにあなたの大切な資産を目減りさせている可能性があります。

まずは給与明細を見て、毎月天引きされている健康保険料を確認し、さらにご自身の貯蓄額と照らし合わせてみてください。

「安心」は保険商品を買うことだけで得られるものではありません。制度を正しく知り、手元の現金を厚くすることも、立派な「保険」なのです。

家計の固定費を見直す第一歩として、加入中の保険証券を広げ、「公的制度でカバーできないリスクは何か?」を具体的に計算してみてはいかがでしょうか。

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GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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