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ペット不可物件で「飼ってません!」とシラを切る住人を追い詰めた、大家さんが見せた証拠とは【短編小説】

ペット不可物件で飼ってませんとシラを切る住人を追い詰めた大家さんが見せた証拠とは短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

ペット不可のマンションで聞こえる猫の声

私が住んでいるのは、駅から徒歩5分の築浅マンションです。
「ペット完全不可」が絶対条件で選んだ、静かな私の城。
アレルギー持ちの私にとって、そこは何よりも重要なポイントでした。

しかし、その平和はある日、隣に越してきた若い女性によって脅かされました。

最初はお洒落な方だな、と好印象を持っていたんです。
でも、夜になると壁越しに微かに聞こえる、鈴のような音。
そして、時折聞こえる「ニャー」というあきらかに生き物の声。
「まさか……」 私は確信を持ちましたが、トラブルは避けたいもの。
管理会社に連絡するか迷っていた矢先、先に動いたのは大家さんでした。
この大家さん、普段はニコニコした穏やかなおじいちゃんですが、物件の管理には人一倍厳しいことで有名なんです。

追求する大家

ある土曜の午後、隣の部屋のインターホンが鳴りました。
私は掃除の手を止め、そっと聞き耳を立ててしまいました。
「こんにちは。ちょっと設備の確認でね」 そう言って部屋に入ろうとする大家さんを、隣の女性は必死にブロックしている様子が声だけで伝わってきます。

「今、ちょっと散らかってるんで困ります!え?猫?いるわけないじゃないですか!今の声はテレビです、テレビ!飼ってませんよ!」 玄関先で繰り広げられる押し問答。
「シラを切れば乗り切れる」と思っているのが見え見えでした。

しかし、大家さんは余裕の表情だったようです。静かな廊下に、落ち着いた声が響きました。
「そうですか。いないんですね。……じゃあ、これは何でしょう?」

大家さんがポケットから取り出したのは、ご自身のスマートフォンでした。
「これ、インスタグラムで最近人気の『今日のタマちゃん』ですよね。フォロワー1万人越えの。……実は私、このアカウントの大ファンでしてね」

一瞬の沈黙の後、大家さんはトドメの一言を放ちました。
「それに昨日の投稿、窓から見えるこの公園の時計台……どう見ても、ここ203号室からの景色とお見受けしますが」

なんと、彼女は隠れて飼うどころか、承認欲求に負けて自宅をスタジオに「猫インフルエンサー」として活動していたのです。
しかも、まさか大家さんがその熱心な「フォロワー」だったとは。
「飼っていないとおっしゃるなら、勝手に部屋に入った誰かが動画を撮っていることになりますねえ」

にっこりと笑う大家さんに、彼女はぐうの音も出ず。
結局、彼女は翌月には退去することになりました。
ルール違反はいけませんが、SNSへの投稿で自ら証拠をばら撒いてしまうなんて。デジタル社会の落とし穴を見た出来事でした。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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