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「子供を甘やかすな!」と育児に口をだしてくる義母。子供のある質問で思わず黙り込んだワケ【短編小説】
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義母の説教タイム
私には、少し頭の痛い悩みがあります。それは、車で30分ほどの距離に住む義母の存在です。
義母は「昔ながらの厳しい躾」こそが正義だと信じている人で、「男の子は甘やかしてはいけない」「すぐに抱っこなんて言語道断」と、私の育児にことあるごとに口を出してくるのです。
ある週末、義実家での夕食会のときでした。5歳の息子が転んで膝を少し打ち、涙目で私に駆け寄ってきました。
「よしよし、痛かったね」と私が膝をさすっていると、すかさず義母の鋭い声が飛びます。
「子供を甘やかすな!!男ならこれくらい我慢させなさい!母親が過保護だと、将来ろくな大人にならないわよ」
楽しいはずの食卓が凍りつきます。私は唇を噛んで、「すみません」と下を向くしかありませんでした。
その時です。私の隣であぐらをかいていた夫が、空になった自分のグラスをテーブルにドンと置きました。
「母さん、ビールおかわり。あと、この煮物、俺の嫌いな椎茸入ってるじゃん。これ取ってよ」
すると義母は、先ほどの鬼のような形相を一変させ、デレデレとした笑顔で立ち上がりました。
「あらあら、ごめんねぇ。今新しいの持ってくるわね。椎茸も今よけてあげるから、待っててね〜」と、甲斐甲斐しく30過ぎた息子の世話を焼き始めたのです。
スカッとした食卓の結末
その様子をじっと見ていた息子が、涙を拭いながら不思議そうに首を傾げて言いました。
「ねえ、おばあちゃん。どうして僕は甘えちゃダメなのに、パパはおばあちゃんに甘えていいの?パパは大人なのに、我慢しなくていいの?」
その瞬間、時が止まりました。義母はビール瓶を持ったまま硬直。夫も箸を止めて顔面蒼白です。
悪意のない純粋な子供の疑問は、あまりにも的確で、そして残酷でした。自分の息子(私の夫)を誰よりも甘やかしているのは、他ならぬ義母自身だったのです。
「え、あ、それは……その……」としどろもどろになり、顔を赤くして黙り込む義母。気まずさのあまり、夫も小さくなっています。
私は湧き上がる笑いを必死でこらえ、「そうね、あなたはパパみたいにならないように、自分のことは自分でできるかっこいいお兄ちゃんになろうね」と息子に優しく語りかけました。
それ以来、義母からの理不尽な「甘やかすな」攻撃がピタリと止んだのは言うまでもありません。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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