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「ママ!見て!」呼ばれても無視…公園でスマホに夢中のママ。長時間の放置が招いた最悪の瞬間【短編小説】
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スマホ画面を見つめるママ
私は娘を連れて、いつもの公園に来ていました。
子どもたちの笑い声が響き、穏やかな時間が流れています。
ふと、滑り台の方から元気な声がしました。
「ママ!見て!こんなに高く登れたよ!」
小さな男の子が、得意げに滑り台の上から手を振っています。
しかし、ベンチに座るお母さんは顔を上げず、スマホを見つめたまま。
「わぁ、すごいね〜」
声だけは明るいものの、目線はスマホに釘付け。
「ママ!ほんとに見てってば!」
もう一度、少し悲しそうな声が響きました。
「見てる見てる。ほら、気をつけてね〜」
そう言いながら、指は忙しなくスマホ画面をなぞっています。
私は胸の奥がざわつきました。子どもは、本当に一瞬で危険な位置に移動してしまうものだから。
その時。
「わあっ!」
「ドンッ!」
響き渡った泣き声
甲高い泣き声が公園に響きました。
振り返ると、さっきの男の子が階段の途中から落ちてしまったようで、地面にうずくまっています。
ようやくスマホママが顔を上げました。
「え? ちょっと……なにが……」
そして息子を見つけ、血相を変えて駆け寄りました。
「どうしたの!? 痛かったね、ごめんね、ごめんね!」
抱きしめながら涙目になるお母さん。
男の子は泣きじゃくりながら、震える声で言いました。
「……ママが、見てくれないから……」
「ぼくより……スマホのほうが大事なの……?」
お母さんの動きがピタリと止まりました。
顔が見る見るうちに青ざめ、ゆっくりと手元のスマホを見下ろします。
そして、震える手でスマホを閉じ、バッグの奥に無言でしまいました。
周囲の視線もあり、彼女は何も言えず、ただ息子を強く抱きしめるしかありません。
私は娘の手を握りながら胸が締め付けられる思いでした。
でも同時に、男の子が勇気を出して言った“本音”が、母親の心にちゃんと届いたのだと思いました。
スマホは便利。
でも、子どもが「今、見てほしい」と呼んでいる時、その一瞬を逃す代償は大きい。
私は自分のスマホをそっとしまい、娘のもとへ駆け寄りました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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