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「テストで一発合格だったの!」と子供の自慢をするママが黙った、私のある一言とは【短編小説】
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比較してくるママ友
夕飯を作っていると、スマホが震えた。
画面を見ると、ママ友から。
だいたい、この時間のLINEは“報告”か“比較”だ。
ママ友:ねぇねぇ、今日うちの子スイミングのテストで一発合格だったの!
私:すごいね〜!がんばってるんだ
ママ友:でしょ〜?やっぱ小さいころから習い事やらせとくと違うよね
〇〇ちゃんは何かやってる?
(来たな……この流れ)
私:うちは今のところやってないかな。本人がやりたくなったらでいいかなって。
ママ友:あ〜、そういうスタイルね!
うちは“早めにスタート派”だから〜
数時間後。
寝かしつけを終えてスマホを開くと、またメッセージ。
ママ友:明日、近所の英会話の無料体験行くんだ〜!
良かったら一緒にどう?
私:うちはいいかな。日曜は家でゆっくりしたいから。
ママ友:そっか〜でも、やっぱり英語は早いほうがいいって言うしね
まぁ家庭の方針だもんね
“家庭の方針”――便利なマウントワードだ。
ママ友に送った私の考え
しばらく考えて、私は短く返信した。
私:そうだね
うちは“家で笑ってる時間が一番伸びる”って方針だから
既読がついて、数分の沈黙。
そして——
ママ友:あ、そういう考え方も素敵だね
じゃあまた公園で!
以降、そのママ友から“習い事自慢”は一度も来なくなった。
翌週、公園で顔を合わせたとき、ママ友はいつもより声が小さかった。
「この前はごめんね、なんか言い方キツかったかも」
「全然。お互い、子どもに合うやり方あるもんね。」
そう言って笑うと、ママ友は少し目を泳がせた。
去り際、子どもが私の手をぎゅっと握ってきた。
「ママ、あの人、なんでいつも焦ってるの?」
「さぁね。たぶん、大人のテスト中なんだよ。」
風が冷たかったけど、心の中は妙にあたたかかった。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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