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「私が入ってから売上上がったでしょ」と自慢する新人が痛い目にあった契約の取り方!?実は…【短編小説】
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契約を取ってくる新人
私が勤めている中小企業で、事務を担当している高橋美咲(たかはし みさき)です。
これは、数ヶ月前に入社してきた新人、佐々木莉奈(ささき りな)さんにまつわるお話です。
莉奈さんは、とても明るく積極的な性格。
営業部に配属された彼女は、入社早々から「やります!」「行ってきます!」とエネルギッシュで、正直なところ、私は少し圧倒されていました。
入社して2ヶ月が経った頃の月末のミーティング。
営業部長が「今月は売上目標を達成できそうだ!」と嬉しそうに報告した、その時でした。
「あの!それ、私が入ってから売上上がったってことですよね?」
莉奈さんが、自信満々に手を挙げたのです。
「私がアポ取って、契約も決めてきましたから!」 彼女は胸を張っています。
確かに、彼女が提出してくる契約書は多く、営業部の数字は上向いていました。
部長も「佐々木くんのおかげだ、期待してるよ」と褒めています。
それからというもの「私が入ってから売上上がったでしょ?」と同期の子たちに言いふらしているようでした。
契約の真実
でも、私は経理事務として、月末の数字を締めながら、ずっと胸騒ぎがしていました。
売上の伝票は多いのに、なぜか入金の流れが悪い。
それどころか、奇妙な「払い戻し」の処理が急増していたのです。
ミーティングの後、私は莉奈さんが担当した契約の伝票を、もう一度最初から確認することにしました。
そして、帳簿の「返品・解約処理」のページを開いて……言葉を失いました。
そこには、莉奈さんが「契約を取った」と報告してきた案件が、山のように積まれていたのです。
そのほとんどが、契約から数日も経たないうちにキャンセル処理されていました。
どうやら彼女は、「今だけお得です」「後からキャンセルできますから」と強引に契約を結び、数字だけを作っていたようでした。
売上は一時的に計上されますが、すぐさま返品される。これでは利益になるはずがありません。
私はすぐに営業部長に帳簿を見せました。部長は最初、笑顔でしたが、返品の山を見て、みるみる表情が険しくなっていきました。
その後、莉奈さんは部長に厳しく注意されていました。
「これは売上じゃない。会社の信用を失うだけだ」と。
見かけの数字を追いかけることの怖さを、間近で見た出来事でした。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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