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ブランド自慢の同僚が持っていた『新作バッグ』偽物と気づいた瞬間の真っ青な顔【短編小説】

ブランド自慢の同僚が持っていた新作バッグ偽物と気づいた瞬間の真っ青な顔短編小説

新作バッグとマウント同僚

私の職場の同僚、綾香(あやか)さんは、とにかくブランド物が大好きな人です。服装はもちろん、時計やアクセサリー、小物に至るまで、有名ブランドで固めています。

ランチのたびに「この時計、限定モデルなんだ」「ボーナスで新しい財布買っちゃった」と自慢話を聞かされるのが日常でした。私はブランドにあまり興味がなかったので、いつも「すごいね」「素敵だね」と笑顔で聞き役に徹していました。

ある日のことです。綾香さんが「美咲(みさき)ちゃん、見て!これ、今季の新作バッグなの!」と、興奮気味に話しかけてきました。キャメル色のショルダーバッグは、確かに人気ブランドの新作として雑誌で見たことがあるデザインです。

しかし、私はそのバッグを見た瞬間、ほんの少しの違和感を覚えました。実は私、学生時代にブランド品のリペアショップでアルバイトをしていた経験があるのです。その経験から、本物の製品が持つ革の質感や縫製の丁寧さ、金具の重厚感を少しだけ知っていました。

綾香さんのバッグは、一見すると完璧に見えます。でも、ロゴの金具の形がほんのわずかに違うような…。それに、ステッチの間隔が少し不揃いに見えるのです。

「へえ、素敵ですね。すごく人気なんでしょう?」と当たり障りのない返事をしましたが、私の心の中では疑惑が渦巻いていました。

その後も彼女の自慢は続き、「美咲ちゃんも、こういうの一つくらい持ったら?…あ、でも高いから無理かあ」と、少し見下すような言葉まで聞こえてきました。

真っ青になった同僚の顔

数日後の飲み会の席で、綾香さんは例のバッグを持ってきていました。他の同僚が「やっぱり素敵なバッグ!見せて!」と集まると、綾香さんは得意満面です。その時、私は思い切って尋ねてみました。

「綾香さん、そのバッグ、ロゴのフォントが通常モデルと少し違うみたいですけど、特別仕様なんですか?私、昔リペアのお店にいたことがあって、ちょっと気になっちゃって」。

その瞬間、綾香さんの顔から笑顔が消え、みるみるうちに青ざめていくのが分かりました。「え、あ、そ、そうよ!限定品だから!」と慌てていましたが、その動揺は誰の目にも明らかでした。

その日を境に、綾香さんのブランド自慢はぱったりと止み、私の職場には平穏な日々が戻ってきたのです。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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