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「どうしよう…」閉店時間を過ぎても帰らない客。言葉を使わず笑顔で帰ってもらった方法とは?【短編小説】

どうしよう閉店時間を過ぎても帰らない客言葉を使わず笑顔で帰ってもらった方法とは短編小説

閉店時間を過ぎても帰らないお客様

私が店長を務める小さな雑貨店での、ちょっと困った、でも最後は穏やかに解決できたお話です。

私の店は、静かな住宅街にひっそりと佇む、こだわりの雑貨をセレクトしたお店です。お客様も近所の方が多く、いつも和やかな時間が流れています。

その日も、穏やかな一日が終わりを告げようとしていました。閉店時間は夜の8時。時計の針が7時半を回った頃から、私は少しずつ片付けを始めていました。

ほとんどのお客様がお帰りになったのですが、一人だけ、熱心に商品を眺めている女性がいました。女性は、手作りのアクセサリーコーナーの前で、じっくりと一つひとつを吟味されています。

嬉しいことではあるのですが、時計はあっという間に8時を過ぎてしまいました。

「あのお客様、どうしよう…」

心の中で焦りながらも、「閉店です」と強く言うのは、なんだか申し訳ない気持ちになります。何度か「そろそろ閉店のお時間なのですが…」と遠回しに伝えようと、近くで商品を整頓してみたりしたのですが、女性は全く気づく様子がありません。聞こえていないのか、集中しすぎているのか…。時間は刻一刻と過ぎていきます。

これ以上引き延ばすわけにもいかず、私は最後の手段に出ることにしました。いつも店内で流しているおしゃれな洋楽のBGMを、そっと切り替えたのです。

救世主はあのメロディー

流れてきたのは、誰もが知っているあのメロディー。『蛍の光』です。

すると、今までアクセサリーに釘付けだった女性が、ハッと顔を上げました。店内をキョロキョロと見回し、壁の時計に目をやって、ようやく状況を理解したようです。

「わっ、ごめんなさい!もうこんな時間だったんですね!」と、慌てて手に持っていた商品をレジに持ってきました。

「いえいえ、気に入ったものが見つかってよかったです」と私が笑顔で返すと、女性は少し恥ずかしそうに「この曲が聞こえなかったら、朝まで居座っていたかもしれません」と笑っていました。

言葉で直接的に伝えるよりも、音楽の力がこんなにも効果的だなんて。少し気まずい空気になることもなく、穏便にお帰りいただけて、心からほっとした夜でした。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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