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「お釣り、間違ってますよ」返金した500円が、会社の未来を救った奇跡の出会いとは?【短編小説】

お釣り間違ってますよ返金した500円が会社の未来を救った奇跡の出会いとは短編小説

手渡された多すぎるお釣り

仕事で大きなミスをしてしまい、上司から厳しく叱責された日の帰り道でした。心身ともに疲れ果てて、私は吸い込まれるように近所のコンビニに入りました。

「温かいお茶と、あと肉まんをください」

対応してくれたのは、名札に「研修中 中村」と書かれた若い男性店員さんでした。少し緊張しているのか、手元がおぼつかない様子です。

千円札で支払いを済ませ、お釣りとレシート、そして商品を受け取りました。ぼーっとした頭で財布にお釣りを入れて、お店を出ようとした時、ふと違和感を覚えました。

(あれ?今、500円玉が見えたような…)

お茶と肉まんで合計300円ほど。お釣りが700円ほどのはずです。でも、財布の中には明らかに多い硬貨が入っていました。確認すると、500円玉が2枚。500円多くお釣りを渡されていたのです。

一瞬、悪魔が心に囁きました。今日のミスを取り返すわけじゃないけれど、このままもらってしまおうか…。でも、すぐにその考えを振り払いました。新人さんの彼が、この後店長さんに叱られてしまうかもしれない。それは、今日の私と同じつらい思いをさせてしまうことになります。

私はレジに戻り、中村さんにそっと声をかけました。

「すみません、お釣り、間違ってますよ」

彼はハッとした顔でレジを再確認し、自分のミスに気づいて真っ青になりました。「も、申し訳ありません!ご親切にありがとうございます…!」と何度も頭を下げる彼。すると、奥から店長らしき男性が出てきて事情を知り、二人で私に深々と頭を下げてくれたのです。

運命を変えた、まさかの再会

その数日後。私の会社が起死回生を狙う、大事なプレゼンの日でした。緊張しながら会議室で待っていると、取引先の担当者として部屋に入ってきた人物を見て、私は目を疑いました。

「どうも、先日はありがとうございました」

スーツをおしゃれに着こなしたその顔は、まさしく、あのコンビニの新人店員、中村さんだったのです!実は彼はそのコンビニを運営する大手企業の御曹司で、現場研修のためにあの日お店に立っていたのでした。

私の誠実な対応に感銘を受けたと話してくださった中村さんのおかげで、プレゼンは終始和やかな雰囲気で進み、無事に契約成立。いつもは厳しい上司も、私の手柄だと褒めてくれました。

あの時、ほんの少しのずるい気持ちに負けなくて、本当によかったです。誠実な行動が、こんなにも素敵な奇跡を運んできてくれるなんて、夢にも思いませんでした。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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