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「落ち葉がうちの庭に入る」と文句をつけられた私。→原因は相手の木だった【短編小説】

落ち葉がうちの庭に入ると文句をつけられた私→原因は相手の木だった短編小説

隣人からのクレーム…その内容は

私の名前は菜月。
夫の健太と、庭付きの一戸建てに引っ越してきたばかりの頃の話です。
庭の一角には、シンボルツリーとして、一本のもみじの木を植えました。

秋が深まり、葉が色づき始めたある日。
お隣に住む、少し気難しいことで有名な佐藤さんが、不機嫌な顔で我が家のインターホンを鳴らしました。

『奥さん。お宅のもみじの木のせいで、うちの庭に落ち葉がたくさん入ってきて、迷惑してるんですよ。ちゃんと掃除してください』

見れば、彼の持っているチリトリには、茶色い葉がこんもりと盛られています。
しかし、我が家のもみじはまだ若木で、葉の数もそれほど多くありません。
それに、彼のチリトリにあるのは、明らかに、もみじとは違う種類の葉でした。

釈然としないまま、私は「すみません、気をつけます」と頭を下げるしかありませんでした。

しかし、それからも、佐藤さんの文句は続きました。
納得のいかない私は、ある風の強い日、二階の窓から、庭の様子をじっと観察してみることにしたのです。

すると、驚きの光景が、私の目に飛び込んできました。

大量の落ち葉、その発生源は…

強い風が吹くたびに、大量の落ち葉が宙を舞っています。
しかし、その葉が散っているのは、我が家の小さなもみじからではありませんでした。
葉の発生源は、佐藤さんの家の庭の奥にそびえ立つ、大きな銀杏の木だったのです。

風向きのせいで、佐藤さんの家の銀杏の葉が、我が家の敷地を越え、彼の庭へと吹き込んでいたのです。
つまり、彼が文句を言っていた落ち葉の原因は、我が家ではなく、彼自身の木でした。

後日、また文句を言いに来た佐藤さんを、私は家の二階へ、静かに案内しました。
そして、ちょうど風で、彼の家の銀杏の葉が、大量に彼の庭へと舞い落ちる瞬間を、二人で、黙って見つめたのです。

彼は、何も言えませんでした。顔を真っ赤にして、ばつが悪そうに俯いています。

『…すまんかった』

消え入りそうな声でそう謝ると、彼はそそくさと自宅へ戻っていきました。

それ以来、彼が落ち葉のことで文句を言ってくることは、二度とありませんでした。
原因は自分だった、という事実に、彼は、静かに向き合ってくれたようです。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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