GLAM Editorial

2023.01.31(Tue)

痔に悩む女性必見!痔の種類とセルフケアを紹介

 

「便秘がちで、気づいたら痔になっていた」

「恥ずかしくて病院に行けない」

「自分でできる痔の対処法を知りたい」

 

このような悩みをかかえていませんか? 実は、 女性は痔になりやすい傾向があるといわれています。

 

なかなか周りの人には打ち明けにくい病気のため、「病院に行こうかな」と思いつつも、恥ずかしくて放置している方も多いかと思います。

 

そこで今回は、痔の原因や種類、自分でできる対処法について薬剤師がご紹介します。

 

1 痔とはどんな病気?

「痔」とは肛門に生じる病気の総称で、「いぼ痔(痔核)」「きれ痔(裂肛)」「あな痔(痔ろう)」の3種類に大きくわけられます。

 

1-1 いぼ痔(痔核)

いぼ痔とは、排便時に肛門に強い力がかかることで、肛門の血管とその周囲の組織がふくらんでできるイボのようなもののことです。

 

いぼ痔はできる場所によって、「内痔核(肛門内側のいぼ痔)」と「外痔核(肛門外側のいぼ痔)」にわけられます。

1-2 きれ痔(裂肛)

きれ痔は、硬い便などによって肛門の粘膜が裂けたものをいいます。排便中や排便後に出血をともなう強い痛みを感じることが特徴です。

 

1-3 あな痔(痔ろう)

あな痔とは、肛門の内側から肛門周囲の皮膚までをつなぐトンネルができる痔のことです。

 

肛門内で細菌感染が起こり、たまった膿が外に出たあとの管が残ることであな痔になります。

 

2 痔になる原因とは?

痔になってしまう原因とは、いったいなんなのでしょうか。ここでは、痔を引き起こす原因を3つご紹介します。

 

2-1 便秘

便秘の際に、硬くなった便をいきんで排便すると、肛門に負担がかかって傷つけてしまう場合があります。また、いきむ際に肛門の粘膜組織がうっ血していぼ痔ができてしまうことも。

 

2-2 からだの冷え

からだが冷えると、肛門周りの血流が悪くなることでうっ血しやすくなります。とくに、冬場はからだを冷やさないように注意しましょう。

 

入浴時に湯船につかる習慣をつけると、血行がよくなることで症状改善につながります。

 

2-3 長時間のデスクワーク

長時間のデスクワークをしている方は、おしりが圧迫されることで肛門周りの血流が悪くなりがちです。一時間に一度は休憩がてら立って歩くなど、同じ姿勢を長時間とらないように工夫しましょう。

 

3 痔を悪化させないセルフケアの方法とは?

痔は人に打ち明けにくい悩みなので、自分で対処できたらうれしいですよね。ここでは、痔を悪化させないセルフケアの方法を3つご紹介します。

 

ただ、傷みや出血などがひどい場合は無理せず、早めに肛門外科を受診しましょう。

 

3-1 からだを温める

痔の原因のひとつである肛門のうっ血を防ぐために、肛門付近の血流をよくしましょう。カイロやひざ掛けなどを使って腰回りを冷やさないように工夫することが大切です。

 

3-2 便秘対策をする

便秘は痔を悪化させる原因なので、水分や食物繊維を多く摂ることで便秘を防ぎましょう。適度な運動やストレッチも便秘解消に効果的です。

 

3-3 同じ姿勢を長く続けない

デスクワークや運転などを長く続けると、肛門がうっ血しやすくなります。

 

それに加えて、立っている姿勢が長く続くことでも肛門に負担をかけてしまいます。長時間「座りっぱなし」「立ちっぱなし」にならないよう、適度に動いて血行を改善させましょう。

 

4 痔の対策には漢方薬もおすすめ!

痔の原因には、便秘やからだの冷え、長時間の同じ姿勢による肛門のうっ血が挙げられます。痔のセルフケア方法には、便秘対策やからだを温めることに加えて、漢方薬の活用もおすすめですよ。

 

漢方薬のなかには「痔」に効果が認められているものもあり、泌尿器科や婦人科でも処方されています。

 

痔の改善には、「血行をよくして、肛門の機能回復や痔の原因となるうっ血をとる」「肛門周囲の出血を抑える」などの働きがある生薬を含んだ漢方薬が選ばれます。

 

また、便秘による痔にお悩みの方には、「腸の動きをスムーズにする」「たまった老廃物を排泄する」といった働きをもつ漢方薬が用いられます。

 

漢方薬は根本からの改善を得意としているので、痔になりにくい体質を手に入れることができるでしょう。

 

ここでは、痔の対策に用いられる漢方薬を2種類紹介します。

 

<痔にお悩みの方におすすめの漢方薬>

 

乙字湯(おつじとう):血(けつ)の流れを改善してうっ血をとり、傷の治りも早めます。また、便の通りをよくして、排便時の痛みや圧迫を和らげます。比較的体力があり、便秘の傾向のある体質の方におすすめです(※1)。

 

麻子仁丸(ましにんがん):腸を潤し、便をやわらかくすることで便秘を解消します。あまり体力がなく、コロコロしたウサギのふんのような便が出る方におすすめです(※2)。

 

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへのダメージを与えることもあります。

 

どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

 

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。

 

あんしん漢方(オンライン漢方)

 

5 痔の悩みを改善して痛みや苦痛から開放されよう

女性は便秘やからだの冷えが生じやすいため、痔になりやすい傾向があります。

痔が悪化すると、排便時の強い痛みや出血が生じることも。悪化を防ぐためにも、便秘を解消するための食事の工夫や、からだを温めることを意識しましょう。

 

また、痔になりにくい体質を目指す場合は、専門家の指導のもとで漢方薬を活用することもいい選択肢です。

初期段階の場合は、便秘解消といったセルフケアでの解消が望めますが、強い痛みが常にあったり、出血がひどかったりする場合などは、恥ずかしがらずに肛門外科を受診しましょう。

 

 

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ乙字湯エキス顆粒(医療用)」

https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7870

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ麻子仁丸エキス顆粒(医療用)」

https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9157

 

 

<この記事を書いた人>

 

 

あんしん漢方薬剤師

稲嶺 千春(いなみね ちはる)

北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。

様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

 

 

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