GLAM Editorial

【女の履歴書】Vol.8 イラストレーター・進藤やす子 「私を成長させてくれたのは、その都度、出会った編集者でした」

Q.会社員とイラストレーター、2足のワラジで過ごした会社員時代は大変でしたか?

当初は3年で退社する予定でしたが、1年目は想像以上に仕事が忙しく、予定を変更し、30才までには独立しようと5ヵ年計画を立て直しました。

同時に、社会人2年目からイラストの売り込みも始めました。ですが、簡単には見てもらえませんから、どうしたら編集部の人にイラストを見てもらえるか考えて、「読モとして応募する方法」を思いつきました。女性誌で募集している読モに応募する際に、通常の履歴書とあわせてイラストのコピーを挟み、「読モではなく読者イラストレーターになりたいです」と書き添えたんです。

他にも、読者モニターに応募して、半年間、雑誌の感想を書いたりしながら、編集部の人と交流する機会を作ったり、とにかく当時は編集者に自分のイラストを見てもらおうと必死でしたね。ときには、興味を持ってもらうために、会社員という立場を利用して、“OLイラストレーター”を自称し、売り込んだこともありました(笑)。

Q.そうして徐々にイラストの仕事も増えていきました。会社を辞める、きっかけのようなものはあるのですか?

イラストレーターの仕事が増えるにつれ、睡眠時間も減少し、血尿が出てしまいました。ちょうどその頃「書籍のイラストを1冊全部担当してほしい」という依頼が来て、「いよいよ会社を辞めようか」と悩んでいたところ、見兼ねた父に、「会社から辞めろと言われる前に、自分から辞めなさい」と諭され、5年間勤めた会社を退社しました。

あの時、辞めるのはイラストではなく会社だと言ってくれて、背中を押してくれた両親には感謝しています。でも、もし私が男だったら辞めさせなかったと、後で言われましたが……(笑)。

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