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娘「ママの顔なんて、二度と見たくない」昨日まで一緒に笑ってたのに…なぜ?夫に相談すると【短編小説】

反抗期の娘
「もうママの顔なんて、二度と見たくない! 最低!」
朝、起きてきた高校生の娘がいきなり私に向かってそう叫び、自室に引きこもってしまいました。
昨日の夜までは、一緒にテレビを見て「この俳優かっこいいよね」と盛り上がっていたのに。まさに青天の霹靂です。
わけがわからず呆然とする私。
リビングでコーヒーを飲んでいた夫に
「ねえ、あの子どうしたのかな? 何か知ってる?」
と助けを求めました。
すると夫は、新聞から目を離さずに面倒くさそうに言いました。
「ああ…なんか、お前のそういう『干渉がうざい』って言ってたぞ。年頃だし、反抗期だろ。放っておいてやれよ」
夫の言葉に、私はショックを受けました。
友達のような親子関係だと思っていたのは私だけで、娘は鬱陶しく感じていたのでしょうか。
反抗の真意
私は落ち込みながらも、掃除機をかけ始めました。
「反抗期かぁ……」 ため息をつきながら夫の書斎に入り、ゴミ箱を回収しようとした時です。
ゴミ箱の中に、見覚えのない「ピンク色のプラスチック片」が捨てられているのに気づきました。
「これ……娘が一番大切にしている、アイドルの限定アクリルスタンド……?」
しかも、無残に真っ二つに割れています。
私はすべてを悟りました。
娘の部屋をノックし、「入るよ」と声をかけます。
娘は布団をかぶって泣いていました。
「これ、パパの書斎のゴミ箱にあったわよ」
割れたスタンドを見せると、娘は驚いた顔で飛び起きました。
「えっ!? パパは『ママが掃除中に落として割った。怒られるから黙っててくれって頼まれた』って……」
やはりそうです。
夫は私の留守中に娘の部屋に入り、誤ってスタンドを破損。
それを私のせいにして罪をなすりつけたのです。
しかも「反抗期」という言葉で、私たちが直接会話するのを防ごうとしていました。
私たちは顔を見合わせ、ニッコリと笑いました。
「……ママ、さっきはごめん」
「ううん。それより、犯人を確保しに行きましょうか」
リビングに戻ると、夫はまだのんきにコーヒーを飲んでいました。
私と娘が仁王立ちで並んでいるのを見て、夫の顔が引きつります。
「あ、あれ? 仲直りしたの……?」
私が割れたスタンドをテーブルに叩きつけると、夫は「ひっ」と短い悲鳴を上げました。
その後、夫は、お小遣い半年分を没収され、プレミア価格がついた同じ商品をネットオークションで必死に探して弁償させられました。
今では、娘に「パパの顔なんて二度と見たくない」と言われ、家庭内で完全に孤立しています。
嘘をついて罪を逃れようとした代償は、あまりにも大きかったようです。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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