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「香水キツいんだけど」スメハラ扱いされる女性。ロッカーの落し物で誤解が解けた理由とは【短編小説】

香水キツいんだけどスメハラ扱いされる女性ロッカーの落し物で誤解が解けた理由とは短編小説

覚えのないスメハラ

こんにちは。これは私が以前勤めていたオフィスで巻き込まれた、理不尽な「スメルハラスメント(スメハラ)」騒動と、意外な結末のお話です。

私は普段から香水をつける習慣はなく、柔軟剤も無香料のものを使うほど、強い匂いが苦手でした。
しかし、ある時期から職場で奇妙な噂が流れ始めたのです。

「最近、〇〇さん(私)の周り、すごく香水臭くない?」

と。
最初は空耳かと思いましたが、日に日に周囲の視線が冷たくなっていくのを感じました。

ある日、給湯室で隣の席の先輩社員に呼び止められました。

「ねえ、はっきり言うけど、あなたの香水キツいんだけど。頭が痛くなるレベル。これってスメハラだからね?気をつけて」

先輩は鼻をつまむような仕草をして、露骨に不快感を示しました。

「私は香水なんてつけていません!」

と必死に否定しましたが、先輩は

「嘘つかなくていいから。自覚ないのが一番タチ悪いのよ」

と聞く耳を持ってくれません。
周りの同僚たちも、私を避けるようになり、私は居心地の悪さに退職すら考えるほど追い詰められていました。

濡れ衣

そんなある朝のことです。
いつもより早く出社し、更衣室に向かうと、床にキラキラ光るものが落ちているのに気づきました。
それは私のロッカーの隣、つまりあの先輩のロッカーの足元でした。
拾い上げようと近づいた瞬間、ツンとした強烈な甘い香りが鼻を突き刺しました。
それはまさしく、私が「つけている」と疑われていたあの香りの原液そのものでした。
落ちていたのは、液漏れしてベタベタになった、高級ブランドの香水のアトマイザーでした。
しかも、先輩のロッカーの扉が半開きになっており、中からは同じ匂いが充満した大量のコートやスカーフが見えていました。

「あっ!それ私の!」

背後から悲鳴のような声が聞こえ、振り向くと先輩が立っていました。

「……これ、先輩のだったんですね?」

私がそう尋ねると、ちょうど出社してきた他の同僚たちも更衣室に入ってきました。
更衣室中に広がる強烈な匂いと、私の手にあるアトマイザー、そして真っ青な顔の先輩を見て、全員が状況を察しました。

「えっ、この匂いって、先輩のロッカーから……?」

「じゃあ、今まで〇〇さんの匂いだと思ってたのって……」

実は先輩、自分のロッカーの匂いを消すために香水を吹きかけていたものの、自分の鼻が慣れてしまって量が増え、周囲に撒き散らしていたようなのです。
そして席が隣だった私が、そのとばっちりを受けていたのでした。

誤解が解けた私は同僚たちから謝罪され、先輩は恥ずかしさのあまり、その後しばらく大人しくなりました。
濡れ衣が晴れて本当によかったですが、自分の匂いには自分では気づきにくいもの。
改めて気をつけようと思った出来事でした。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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