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「契約社員はデメリットしかない」は嘘?後悔しないための全知識|女性の働き方ガイド
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【徹底解説】契約社員の5つの大きなデメリットと向き合う

まずは、あなたが一番気になっているであろう「デメリット」の部分から、目をそらさずに見ていきましょう。不安の正体をきちんと知ることが、後悔しないための第一歩です。
①雇用の安定性:「いつか雇い止めに…」という恐怖と「5年ルール」の落とし穴
契約社員として働く上で、最も大きな不安は「雇用の安定性」ではないでしょうか。契約期間が決まっているからこそ、「次の更新は大丈夫かな…」「いつか雇い止めにあってしまうかも…」という漠然とした恐怖は、常に心のどこかにあるものです。
この「雇い止め」とは、契約期間が満了したタイミングで、会社から次の契約を更新してもらえないことを指します。どんなに仕事にやりがいを感じていても、会社側の都合で働き続けられなくなる可能性があるのです。
ここで知っておきたいのが「5年ルール(無期転換ルール)」です。これは、同じ会社で契約社員として通算5年を超えて働くと、正社員と同じように期間の定めのない「無期雇用」に転換する権利を申し出ることができる、という制度。一見すると、長く働きたい人にとっては心強いルールに見えます。
しかし、ここに「落とし穴」が潜んでいます。一部の企業では、この無期転換の権利が発生する「5年」が経過する直前で、契約を終了させる、いわゆる「雇い止め」が行われるケースがあるのです。働く側にとっては、長く貢献してきた会社から、突然はしごを外されるような気持ちになってしまいますよね。
②給与・待遇面:「同じ仕事なのに…」ボーナス・昇給・退職金がない現実
「隣のデスクの正社員さんと、同じような仕事内容なのに、どうしてお給料が違うんだろう…」
そんな風に感じたことはありませんか?
契約社員の場合、月々のお給料(基本給)は正社員と大きく変わらなくても、年収で考えると差が出てしまうことが少なくありません。
その大きな理由が、ボーナス(賞与)や昇給、退職金の有無です。多くの企業で、これらは正社員を対象とした制度となっており、契約社員には支給されない、もしくは支給されてもごくわずか、というケースが一般的です。
特にボーナスは、年収に大きく影響します。例えば、月給25万円だとしても、ボーナスが年に2回(合計4ヶ月分など)支給される正社員と、ボーナスがない契約社員とでは、年間で100万円もの差がつく計算になります。この差は、長く働けば働くほど、そして役職が上がっていくほどに、さらに大きなものになっていくのです。
③キャリア形成:責任ある仕事を任されにくく、スキルアップが難しい?
将来を見据えたとき、キャリアアップやスキルアップはとても大切な要素ですよね。しかし、契約社員という働き方は、時にその障壁となることがあります。
契約社員は、あらかじめ決められた業務内容や役割の範囲内で働くことが前提となっている場合が多く、責任の大きなプロジェクトのリーダーを任されたり、部署を横断するような幅広い業務に携わる機会が少なかったりします。
また、会社が費用を負担してくれる研修やセミナーといった能力開発の機会も、正社員が優先される傾向にあります。「もっと成長したい」という意欲があっても、会社からのサポートが得られにくく、自分自身で時間とお金を投資してスキルを磨いていくしかない、という状況に陥りりがちです。
長期的な視点でキャリアを築いていきたいと考えている女性にとっては、もどかしさを感じる部分かもしれません。
④社会的信用:ローンやクレジットカードの審査で不利になるって本当?
少しプライベートな話になりますが、「社会的信用」という面で、正社員との違いを感じる場面もあります。例えば、将来マイホームを購入するための住宅ローンや、車を買うためのカーローン、あるいは新しいクレジットカードを作るときの審査などです。
金融機関は、ローンの審査を行う際に「安定した収入が継続的にあるか」を非常に重視します。そのため、雇用期間に定めのある契約社員は、無期雇用の正社員に比べて「安定性が低い」と判断され、審査のハードルが上がってしまうことがあるのです。
もちろん、契約社員だからといって、絶対にローンが組めない、カードが作れないというわけではありません。勤続年数や年収、勤務先の企業の規模など、他の要素も総合的に判断されます。ただ、人生の大きな決断をしたいと思ったときに、働き方が一つの壁になってしまう可能性がある、ということは心に留めておいた方が良いかもしれません。
⑤疎外感・モチベーション:「正社員じゃないから」と感じる見えない壁
最後は、少し気持ちの面でのデメリットです。職場の中で、なんとなく「正社員」と「契約社員」の間に、見えない壁を感じてしまった経験はありませんか?
例えば、大切な会議に自分だけ呼ばれなかったり、部署の将来に関する話の輪に入りづらかったり…。直接的に何かを言われるわけではなくても、そうした小さな瞬間に「自分はここの本当の仲間ではないのかも」と疎外感を覚えてしまうことがあります。
こうした気持ちは、仕事へのモチベーションにも影響します。自分の頑張りが会社の未来にどう繋がっていくのかが見えにくいと、「どうせ契約期間が終われば関係ないし…」と、どこか割り切った気持ちになってしまうことも。日々の仕事にやりがいを見出し、前向きに取り組みたいと思うほど、この「見えない壁」は、精神的に辛いものになるかもしれません。
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