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GPSをオフにして浮気する彼氏。→お守りとして渡した“キーホルダー”が全てを記録していた【短編小説】

GPSをオフにして浮気する彼氏→お守りとして渡したキーホルダーが全てを記録していた短編小説

位置情報共有アプリを入れたカップルの末路

「何かあった時のためだから」

彼氏の健太とは、そんな約束で位置情報を共有するアプリをお互いのスマホに入れていました。
普段から連絡はマメな彼。
その日も「仕事終わったよ」とメッセージが来たのを最後に、ぱったりと連絡が途絶えるまでは、特に何も気にしていませんでした。

彼の位置情報が突然消えてしまった

おかしいな、と思ったのは夜も更けてから。
電話をかけても応答がなく、ふと例のアプリを開くと、彼のアイコンが地図上から忽然と消えていたのです。
GPS共有がオフにされていました。

それから丸3日間、健太からの連絡は一切ありませんでした。
心配と不信感が入り混じったまま過ごした月曜の朝、ようやく彼から「ごめん!仕事がめちゃくちゃ忙しくて、スマホ見る余裕もなかった!」と軽い調子のメッセージが届きました。

そのあっけらかんとした態度に、心配していた気持ちがすっと冷めていくのを感じました。
でも、私は何も言いませんでした。
だって、彼がGPSをオフにしたその3日間、どこで何をしていたのか、私はすべて把握していたのですから。

彼を呼び出して問い詰めた結果

その日の夜、私は健太を呼び出しました。

「週末、連絡こない日は何してたの?」

平静を装って尋ねる私に、彼は少し面倒くさそうに「だから、仕事が大変だったんだって」と答えました。私は黙ってスマホの画面を彼に見せました。

「へぇ、大変なお仕事だね。金曜の夜は、隣町のイタリアンレストランで深夜まで。土曜日は、そこから車で2時間もかかる海辺のホテルに泊まってたみたいだけど」

「なっ…なんで、それを…」

健太の顔がみるみる青ざめていきます。
彼は知らないのです。彼がオフにしたのは、あくまでスマホのGPS共有だけ。私のあげたキーホルダーに、お守りだと言って小さな発信機を仕込んでいたことなんて、知る由もありません。

「あなたがGPSをオフにした時、もう答えはわかっていたよ」

彼の言い訳を聞く気にもなれず、私は静かに席を立ちました。
彼は最後まで、私がなぜ彼の行動を知り得たのか、理解できなかったようです。
信頼を踏みにじった代償は、彼が思っているよりもずっと大きいということを、彼はこれから知ることになるのでしょう。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

 

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