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「あなたはまだ分からないの」迷惑な親切心を押し付ける義母。我慢できずに送ったある送り物とは【短編小説】

義母の親切という名の支配
私の義母、芳子さんの口癖は「ゆかりさんのためよ」でした。
一見、嫁を思う優しい言葉に聞こえるかもしれません。
しかし、その言葉の後には必ず、私にとって迷惑な「親切」がついてきました。
結婚して夫の壮太と暮らす家に、義母は週に三度もやって来ます。
「掃除しておいたわよ、ゆかりさんズボラだから」と勝手にクローゼットの中身を捨てられたり、「こんな味付けじゃ壮太が可哀想」と調理中の鍋にいきなり醤油を足されたり。
私が何か意見をしようものなら、「若いあなたはまだ分からないの。私が教えてあげるのは、あなたのためなのよ」と悲しそうな顔で言われ、いつも私が悪者にされてしまうのです。
夫に相談しても「母さんも悪気はないんだよ」と取り合ってくれず、私の心には黒い澱のようなものがどんどん溜まっていきました。
積年の恨みを込めたプレゼント
そんな地獄のような日々が続いていたある日、義母の誕生日がやってきました。
リビングで待ち構える義母は「今年はどんなプレゼントかしら」と満面の笑みです。
私は黙って、きれいにラッピングされた箱を差し出しました。
「まあ、何かしら!」
期待に満ちた声で包装を破る義母。
しかし、箱の中身を見た瞬間、その笑顔は凍りつきました。
中に入っていたのは、一冊の分厚いアルバム。しかし、そこに貼られているのは楽しい写真ではありません。
「これは…?」
そこには、義母に勝手に捨てられた洋服や思い出の品の写真、値段を記したメモ。
そして、いつ、どこで、どんな風に「あなたのため」と言われ、私がどれだけ傷ついたかを詳細に記録した日記が、日付順にびっしりとファイリングされていたのです。
最終ページには「これらが、お義母様からいただいた『愛情』の数々です。もう十分いただきましたので、今後は一切お断りいたします」という一文を添えて。
呆然とする義母と、隣でアルバムを覗き込み青ざめる夫。
「ゆかりさん、あなたのためを思って…」とか細い声で繰り返す義母に、私は初めてはっきりと告げました。
「お義母様、もう結構です。これからは、自分のためだけに生きてください」
あの日以来、義母が我が家に来ることはなくなりました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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