GLAM Editorial

2024.01.11(Thu)

これ知ってた?料理を美味しくするワザとあったかスープレシピ2選

普段から、見よう見まねで手料理をしているという人は多いのでは? でもあまり自信がないと感じているかもしれません。コツを押さえれば、料理は美味しくなるんですよ。

 今回は、20231220日に開催された日本スープ協会が開催したスープセミナーの中から、冬ならではのあったかスープの美味しい味付けのワザとレシピをご紹介します。

 

■料理の美味しさを叶えるワザ

東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の管理栄養士、田端稔先生は、基調講演で料理を美味しくするさまざまな方法をお話しされていました。その中から、料理を美味しくするワザを2つご紹介します。

 

  • 塩は最後に入れる!

一般的によく知られている調味料を入れる順番といえば、「1.さ(砂糖)、2.し(塩)、3.す(酢)、4.せ(しょうゆ)、5.そ(みそ)」。実はこの順番には、料理を美味しくしてくれるちゃんとした意味があるそうなのです。

 一番はじめに入れるのは砂糖。塩もよく使う調味料ですが、実は砂糖より塩を入れると味を修正しにくくなってしまうそう。

 

砂糖は塩と比較して分子が約6倍大きいため、塩を先に入れると食材のすき間を塩の分子が埋め尽くしてしまい、砂糖が入るスペースがなくなってしまいます。つまり塩が先に食材へしみ込むことで味付けも塩辛くなってしまうというわけです。

塩はとにかく「最後に入れる」ということを覚えておきましょう。

 

  • うま味の相乗効果を活用する!

洋風スープに欠かせないブイヨン。フランス語で「だし」のことをいいますが、コンソメやポトフ、ポタージュなどの洋食のベースとして使われています。

 ブイヨンは、肉や野菜を時間をかけて煮出してだしを作っていきますが、2種類のうま味成分が使われているそうなんです。

 

1.アミノ酸系うま味成分(グルタミン酸)

玉ねぎ・にんじん・セロリなどの香味野菜(ベジブロス)

 

2.核酸系うま味成分(イノシン酸)

牛肉

 

12を組み合せることで、うま味の相乗効果が出るのだそう! スープや煮込み料理のベースに生かしましょう。

 これらのワザは、普段のスープ料理を美味しくするのに役立ちそうですね。

 

■美味しさを逃さないレシピ2

さあ、いよいよ実践編へ進みましょう。スープ作家の有賀薫先生が紹介していた、市販スープを活用した簡単アレンジスープレシピを2つご紹介します。

 

  • 「きのこたっぷりミネストローネ」

市販のスープと冷凍きのこで手軽に作る、繊維たっぷりミネストローネです。田端先生によれば、きのこは冷凍するとうま味がよりアップするそうですよ。

 

【材料(1人分)】

・明治「まるごと野菜 完熟トマトのミネストローネ」 1

・好みのきのこ2~3種類(冷凍) 40g

・塩 ひとつまみ

・オリーブオイル 小さじ1

 

【作り方】

※事前に3種類ほどのきのこを手でほぐしたり切って混ぜ、冷凍しておく。

1.小鍋に冷凍きのこを入れ、水少々と塩ひとつまみを足してふたをし、蒸し煮する。

 2.まるごと野菜をレンジで指示通り温める。

3.2を皿に移し、きのこをトッピングして、オリーブオイルをまわしかける。

 

  • 「あさりとじゃがいものシンプルクラムチャウダー」

あさりのうま味がミルクに溶け込む、あったかクラムチャウダーも美味しそう! あさりも冷凍するとより美味しく食べられるそうです。

 

【材料(4人分)】

・ハウス食品「北海道チャウダー(クラムチャウダー用)」 1/2

・長ねぎ 1/2

・じゃがいも 大1 150180g

・冷凍あさり (殻付き200250g・むき身8090g

・バター 大さじ1

・水 300mL

・牛乳 200mL(あれば)パセリ、クラッカーなど

 

【作り方】

※下ごしらえ

あさりを砂抜きして冷凍しておく。(または冷凍あさりを使用)

1.じゃがいもは皮をむいてさいの目に切る。長ねぎはタテに切込みを入れ1cm幅に切る。

 2.鍋を中火にかけ、バターを溶かして長ねぎとじゃがいもを炒める。水300mLを加えてふたをして柔らかくなるまで約10分煮る。

 3.鍋を下ろし、割ったルウと牛乳を加えて溶かす。

 4.再度火にかけ、あさりを加えてふたをして再度56分煮込む。あさりが煮えたらできあがり。好みでパセリ、クラッカーなどトッピングしても。

 

クラムチャウダーは美味しいだけでなく、栄養面でも嬉しいポイントがあるそうなんです。

あさりにはタウリンという栄養素が含まれていますが、内科医で血液専門家医の久住英二先生よると、タウリンには免疫バランスを整える効果があるそうなのです。

タウリンは、あさりの他にも、イカ・タコ・牡蠣といった魚介類全般に多く含まれるようなので、スープを作る際には魚介類を具材に使うようにすると、冬も元気に過ごせそうです。

スープを美味しく調理して、ぜひ身も心も温かくなりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

〈田端稔先生プロフィール〉

東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部課長補佐

健康と栄養バランスを大事に、日常生活の中で活かせる食事ノウハウの普及を目指し、患者の立場に立った食生活向上指導にあたっている。『その料理、つくり方間違ってます。 おいしさを逃さない「うま味」方程式』(講談社)で栄養・健康のレシピ本にかかわる。『よじごじDays』(テレビ東京)などテレビ出演や講演でも活躍。

 

〈有賀薫さんプロフィール〉

スープ作家。素材の味を生かしたシンプルなスープレシピや、現代の暮らしに添ったキッチンの考え方を各種メディアで発信している。

著書は『スープ・レッスン』(プレジデント社)、『有賀薫の豚汁レボリューション』(家の光協会)、『私のおいしい味噌汁』(新星出版)など多数。

 

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