GLAM Editorial

乾燥肌なのに顔がテカる? もしかしてインナードライかも……原因と対処法

 

「Tゾーンはテカるのに、口周りはカサつく」

「保湿を控えているのに皮脂が多くでる」

「インナードライ肌の原因と対処法を知りたい」

 

このような疑問や悩みをかかえていませんか?「インナードライ」という言葉は聞いたことがあっても、実際はどのような状態か、わからない方もいるかと思います。

 

そこで今回は、インナードライ肌の原因やその対処法について、薬剤師がご紹介します。

 

1.インナードライ肌とは?

 

インナードライとは、皮脂や水分が少ない状態である乾燥肌とは異なり、肌表面は皮脂でベタついているのに角質層(インナー)が乾燥(ドライ)している状態のことをいいます。

 

角質層の水分が不足することで、乾燥を防ぐための皮脂が過剰に分泌されます。インナードライを放置すると、肌荒れや、シワ、たるみなどにつながる恐れもあるのです。

2.インナードライ肌の原因

インナードライ肌の主な原因は「肌内部の乾燥」です。肌は、角質層と皮脂膜によって守られていますが、紫外線、間違ったスキンケア、生活習慣の乱れなどの外的刺激によって肌のバリア機能は低下します。

 

以下では、インナードライ肌を引き起こす原因を詳しくご紹介します。

 

2-1.紫外線

紫外線を浴びると肌のバリア機能が低下し、乾燥しやすくなります。真夏はとくに紫外線が強い時期です。毎日の習慣として日焼け止めや日傘、帽子などを使った紫外線対策を心がけましょう。

 

2-2.間違ったスキンケア

肌表面の皮脂が多いからといって、乳液やクリームをつけずに保湿を控えるスキンケアをしていませんか? 皮脂を余分に取ったり、保湿しないでいたりすると、角質層が乾燥して皮脂が過剰に分泌されます。

2-3.生活習慣の乱れ

インナードライ肌を引き起こす原因のひとつに、食生活や睡眠をはじめとした生活習慣の乱れがあります。たとえば、脂質の摂りすぎは皮脂の過剰分泌の原因となります。

 

また、睡眠不足になると、細胞に栄養を与える「成長ホルモン」が分泌されず、肌荒れやインナードライなどの肌トラブルが起こりやすくなります。

 

3.もう悩まない! インナードライ肌の対処法

では、インナードライ肌にはどのような対処が効果的なのでしょうか。普段の生活に取り入れやすい習慣をご紹介します。

 

3-1.洗顔方法を変える

インナードライ肌の洗顔で大切なことは「皮脂を落としすぎないこと」です。皮脂を落としすぎると肌が乾燥し、余計に皮脂の分泌が増えます。汚れを落とすことは大切ですが、洗浄力の強い洗顔料の使用は避け、手早く洗顔しましょう。

 

3-2.たっぷり保湿する

インナードライを改善するためには、肌の角質層までたっぷり保湿することが大切です。化粧水やクリームで肌に潤いを与えることで、皮脂によるベタつきや乾燥を防げます。

 

3-3.ビタミン豊富な食材を摂る

ビタミン類を摂るといった、普段の食生活での工夫も重要です。

 

たとえば、レバーやうなぎに多く含まれるビタミンAには、肌の新陳代謝を促進する働きがあります。また、バナナや鶏肉などに含まれるビタミンB6によって新たな肌細胞が生まれやすくなり、肌の乾燥防止が期待できます。

 

3-4.漢方薬を飲む

インナードライ肌の解消には、からだの内側から改善させる漢方薬の活用もおすすめです。

 

漢方において肌の乾燥の原因は、水分の循環が悪かったり、血液の不足や流れが悪いことだと考えられています。水分の循環をよくする漢方薬は、全身に水分を行きわたらせます。また、血液を増やして血流を改善する漢方薬は、全身に栄養や酸素、潤いを届けてくれるでしょう。

 

水分の循環や血流が改善すると、代謝や免疫力が上がったり、自律神経が整ってストレスに強くなるなどのメリットもあります。

 

ここでは、インナードライ肌の解消に用いられる漢方薬を2種類紹介します。

 

〈インナードライ肌にお悩みの方におすすめの漢方薬〉

 

・四物湯(しもつとう):血を補い、巡りをよくすることで肌に栄養を届けます。肌が乾燥し、色つやがよくない体質で、胃腸が弱くない方におすすめです(※1)。

 

・当帰飲子(とうきいんし):血と気を補うことで、肌に栄養と潤いを与え、肌の乾きに働きかけます。かゆみや冷え性がある方にもおすすめです(※2)。

 

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへダメージを与えることもあります。

 

どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

 

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。

 

あんしん漢方

 

4.インナードライ肌を解消し、きれいな肌を保とう

インナードライの原因は、角質層が十分に保湿されていないことにあります。しっかりと水分を与えることに加え、紫外線対策や生活習慣の工夫も大切です。

 

また、インナードライ肌を解消するには、専門家に相談して漢方薬を取り入れることもおすすめです。インナードライ肌を解消し、きれいな肌を保ちましょう!

 

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ四物湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8921

 

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰飲子エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8938

 

 

 

 

<この記事を書いた人>

薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

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