Rieko Shibazaki
Rieko Shibazaki

2017.06.14(Wed)

結婚は本当に幸せか!? 世のジューンブライドモードにメスを入れる映画3選

6月に入ると世界中の女性誌やサイトが「ジューン・ブライド」一色になる。毎年よくもまあこれだけネタがあるなと思うほど、結婚に関しての幸せなアレコレが紹介されるけど、いい加減お腹いっぱいという人もいるはず(っているよね?)。そもそも世の中の女性たち全員が、ひと様のドレスだの挙式だのを見て大喜びをしていると思ったら大間違い。

よく「モテるやつしか嬉しくない」と、毎年バレンタインデー時期が来ることに恐怖を感じていたという男性の話を聞くけれど、ある意味ジューン・ブライド特集はシングルや破局をした女性たちにとっての女性版バレンタインデーではないだろうか? しかも身内である女性が演出している分、余計につらい!! インスタグラムで「いいねくださーい!」なんてコメントとともに、ウエディングドレスの自撮りをポストしている女性なんかをうっかり見てしまうと、「いいね!」を強要するそのあまりの自信に震える人だっているわけです。誰だって新婚のときは楽しいけれど、その恋のドキドキはいつまでも続くものではない。でもそれを口に出して言ってしまうと、「ひがみ」だの「おばさんうるさい」だのと叩かれる始末。ということで、「恋に終わりは来るんだよ」という言葉を映像という形で表現してくれている、現実味あふれる映画3本をご紹介。

『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(2008

共に笑顔のシーンが少ない二人。Photo by: Splash/Aflo

レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが『タイタニック』(1997)以来、11年ぶりに共演するということで公開時話題になったこの作品。1950年代のアメリカ郊外を舞台に、「自分たちはほかの人よりも可能性がある」という根拠のない特別感と、「憧れの都市、パリで暮らせばやりたいことが見えてくる」というふんわりとしたパリ移住計画の夢を追いかける夫婦の心の変化を追いかける。その変化の主たる原因は夫婦にとって最もデリケートなとある問題。物語後半にレオ演じるフランクが、妻に絶対に言ってはいけないひと言を放つことで、観ている女性客は「あちゃーー、やっちゃった」となるのだ。絶え間なく喧嘩して怒り続け、自身の生活に不満を抱き続ける夫婦の姿からは、「ああ、結婚って恐ろしいな」と思わざるをえないのだ。

しかし、それ以上になにが一番恐ろしいかって、今作を監督しているサム・メンデスが、当時の妻だったケイト・ウィンスレットにエイプリル役を演じてさせているところ。もしや今作の撮影が決まった時点ですでに不仲で、お互いわざわざこの作品を選んだのかも、なんて推測してしまうほど。もしラストシーンが監督の心そのものだったら、女としてリアルに怖い。

『ブルーバレンタイン』(2010

「恋は盲目」とはよく言ったものだ。分かっているけどやめられない……。Photo by:Everett Collection/Aflo

『レボリューショナリー・ロード』(2008)がちょっぴり古臭くてイマイチピンとこないという人は、今作を観て「本当に結婚は幸せか?」と自問自答するのが良いかもしれない。

ライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムスが演じるディーンとシンディが出会い、恋に落ち、そしてなにかが少しずつずれていく様子がジリジリと痛いほどに突き刺さってくる今作は、最高にリアルで重い。

若いころは「彼の少年のようなところが好き。ずっと変わらないでいてほしい」と願いつつも、年齢を重ねても本当に夫が変わらなかったら「少しは大人になれよ」とののしるのが女というもの。一方、「おれはこのままでいい」と男らしく変わらない宣言をする夫は、変わっていく妻や周囲が気に入らず、腹を立て嫉妬をしていく。結局男女は永遠に分かり合えることができない生き物なのか? と問いかけてくるけど、まあ、どうやらそのようですね。

『ゴーンガール』(2014

本当に怖いけど、その後の人生のことを考えてたらもっと怖い。Photo by: PictureLux/Aflo

もう1作は3年前に大ヒットとなった作品なのでご覧になっている人も多いと思うが、映画の冒頭にいきなりベン・アフレック演じるニックが、「僕は妻の頭を割って、彼女の考えていることを知りたい。なにを考えてる? 僕たちをお互いにどうしてしまったんだ?」という結婚の基本的な問いから始める今作を入れないわけにはいかないでしょう。 

「デートで観るのに史上最悪な最高の映画」という冠を世界中で獲得した今作は、ひと言で言うなら「妻をなめるなよ」という感じか。幸せそうに見えた夫婦だったが、ある日突然妻が失踪。全米を巻き込む事件となり、メディアにさらされた夫が疑われる。

結婚生活でどうしても我慢を強いられがちなのは女性の方なので、今作を観た女性たちは、ロザムンド・パイク演じるエイミーの気持ちが分からないでもないはず。恋の炎が消えたとき、浮気に走る夫と知性を活かした計画に走る妻。本能と頭脳のリアルな対決が繰り広げられていくのだ。それでもあなたはまだ結婚に夢を見ますか? という強烈なパンチを食らわせられるはず。

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