藤井麻未
藤井麻未

2015.03.30(Mon)

圧巻!リトアニアのパワースポット、十字架だらけの不思議な丘へ  ~リトアニア シュウレイ~

写真1

見渡す限りのどかな田園風景の中を車で走っていると、突如不思議な丘が姿を現した。思わず誰もが目を奪われてしまう奇妙な姿の丘だ。緑の田園風景の中、そこだけ金や銀、グレー、茶色など様々な十字架で埋め尽くされ、周りの大地とはまるで異質なもののようである。それは、リトアニアの郊外、シュウレイという村にある「十字架の丘」であった。丘の前まで来て改めて目前を見ると、まずは多種多様な十字架の数に圧倒される。その光景は、むしろ不気味といっても過言ではない。


写真2

リトアニアはしばしば「十字架の国」とも呼ばれる。この場所に訪れてみるとそれも納得。ここにある十字架の数はリトアニアの人口よりも多いともいわれているのだ。なぜ街から離れたこんなところにたくさんの十字架があるのか、今となっては正確なことは誰にも分からない。しかし一説には1831年のソ連に対する蜂起の際、流刑、処刑された人々に対する哀悼の念から立てられたのが始まりだと言われている。

リトアニアは、ポーランド、ドイツ、ロシアなど様々な国に占領されてきた。抑圧された民族、宗教のせめてもの抵抗の証だったのだろうか。ソ連時代には軍は何度も何度もこの十字架の丘を破壊しようと試みたという。しかし、その都度人々によって新たな十字架が立てられ、ついぞ軍もこの丘に立つ十字架を消し去ることはできなかった。


写真3

十字架の間を縫って丘の上に登ってみる。すると、大きさや種類も様々な、おびただしい数の十字架が所狭しと立てられているのがわかる。中にはよく見かける十字型のラテン系十字架に混ざって、正教の十字架、ケルト民族の十字架、ギリシャ系の十字架など様々な国の特徴を持つ十字架も見られる。日本語で「世界平和のために」と書かれたものもあった。


写真4

現在この丘は、かつてのリトアニア人の民族抑圧に対する抵抗の証としてだけでなく、世界中の人々が平和に対する想いや民族のアイデンティティなどを十字架に託し、表現する場所なのかもしれない。


写真5

人里離れた十字架の小宇宙の中、ここに集まる悲しみ、祈り、熱い想いを強烈に感じた。

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