あなたは普段、鞄の中に何を入れていますか？ 携帯、財布、充電器、ポーチ、名刺入れ、スケジュール帳、ペットボトル…。財布と携帯をポケットに入れて出掛けるだけの男性に比べ、女性は荷物が多いですよね。
「何かあった時用に」とたくさん物を詰め込んで、大きい鞄を持っている女性も多いはず。そんな方にこそ、是非この春夏はアクセサリー感覚で持つ“ミニバッグ”にトライして欲しい！
春夏はコレクションでもオフランウェイでも、いたる所でミニバッグが見られ、今季流行の白眉ともいえます。クチュールブランドからも、従来の人気バッグを大幅に縮小したバッグが打ち出されました 。
■ Olympia Le-Tan
ミニバッグの火付け役ともいえるブランドが、フランスのアクセサリーブランドOlympia Le-Tan(オリンピア ル・タン)です。CHANELのカール・ラガーフェルドのもとで修行を積み、その後BALMAINに移り、2009年に独立。
祖母から受け継いだ刺繍と、著名なイラストレーターである父の影響で得た文学に対する情熱が融合した、唯一無二のハンドバッグやミニバッグを世に送り出しました。
刺繍から裁縫まで全て手作りで、各アイテム16個しか作らないというこだわり。ブランドが発表されてからすぐ、ファッショニスタの間で話題になり雑誌で取り上げられ、ハリウッド女優がレッドカーペットで持つようになりました。その人気は止まることなく、今季はミニバッグ大旋風が起こる予感！
■ おもちゃバッグ
CELINEやMarc by Marc Jacobsから登場したのは、プラスチック等で作られた球体のバッグ。素材も形もおもちゃのような見た目で、遊び心に溢れています。
バッグに書かれた “JE NE SUIS PAS EN SOLDE”とは、「私はセール品ではありません」という意味のフランス語。メッセージ性やフィロソフィーの強いCHANELらしく、女性の権利を尊重するフェニズムの思考をバッグに託したようです。
■ バッグチャーム
FENDIのアイコンバッグにまで格上げされつつあるピーカブーは、スマートフォンが入る程度の大きさで登場。バッグと同じ程度の大きさをしたフォックスファーのモンスターチャームの方が目立っているほどです。ミニマルなワンピースに合わせて持ちたいですね。
でも実はこちら、バッグではなく“チャーム”のよう。別ルックでは、A4ファイルが入る程度の一般的なサイズのバッグに、チャームとして付けられていました。今年らしくモードに着こなしたい方は、チャームをバッグとして持つのもアリです。
ケアフリーな時代を反映し、全体的に軽快な装いが目立つ今季は、バッグを入れ物としてではなく、コーディネートのバランスを整える装飾品として提案されました。日本でも“断捨離”という言葉をよく耳にする近頃。ファッションに限らず、 よりシンプルで身軽に、という世の中の流れは強くなってきているようです。
多くのものに埋もれ過ぎて、本当に大切なものを見失わないようにしたいものですね。
ELIE INOUE
instagram@elieinoue
