
人気俳優のクリス・プラット(Chris Pratt)は、太りすぎを理由にプロデューサーから『マネーボール』での主役級出演を断られていた。
今でこそハリウッドを代表するスター俳優の1人だが、クリスはかつてぽっちゃり体型だった。しかし野球映画『マネーボール』で主役級に起用されなかった屈辱から、減量して肉体改造する意欲をかき立てられた。
「『君をキャスティングするつもりはない。太りすぎだからね』なんて言われたのは初めての経験だったよ」と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などで知られるクリスは米Vanity Fair誌に語っている。「それでレスリングみたいに体重を落とすと心に誓ったんだ。トレーナーを雇う余裕はなかったから、ランニングとクラッシュダイエット(厳しい食事制限)、節酒に取り組んだ」
クリスが『マネーボール』で当初どの役に検討されていたのかは不明だが、コンピュータオタクのピーター・ブランドを演じたジョナ・ヒル(Jonah Hill)が役作りで体重を落としたことはよく知られている。
またクリスはオーディションを受ける際のテクニックも変えた。
「オーディション慣れしてくると、『アクション』と言われる前にオーディションが始まっていると分かってくる。だからキャラクターになりきって部屋に入っていくんだ。素の自分が、彼らが必要とするキャラクターに近いと思わせるためにね。すでにそんなタイプだという印象を持たせるんだ」
しかしより良い役を得るために努力を重ねても、クリスが妻で女優のアンナ・ファリス(Anna Faris)や子どもよりもキャリアを優先することは決してない。出演作の撮影の合間には十分な時間をとり、自宅でちゃんとした生活を送れるように注意を払っているという。
「僕が感じていることを正確に理解してくれると思える人は、ごくわずかしかいないんだ」とクリスは同誌に語り、昨年、あるパーティーで俳優のジム・キャリー(Jim Carrey)から賢明なアドバイスを受けたと説明した。
「(彼が言ったのは)『ショウビジネスよりも家族が大事だと証明しなければならない瞬間は、人生でいつか必ず訪れる』とね」
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