
英モデルのマライカ・ファース(Malaika Firth、22)は、ケニアに生まれたが7歳の時に移住したロンドンでTV番組『The Model Agency.』のあるエピソードを見たのがモデルを志すきっかけとなった。母親からの応援も背に、17歳の時にはモデル事務所のPremier Model Managementと契約、すぐさま頭角を現したマライカは、2013年には「プラダ」(Prada)の広告に19年ぶりに登場した黒人モデルとなり、以後スター街道を歩んでいる。
「モデルをすることは、大好きだわ」と、そんなマライカは英版Harper’s Bazaar誌に対して微笑んだ。
「わたしにとっては、他のひとがダンスしたり、何かを演じたりするようなもの。わたしは、喋るほうは苦手だから、身体で自分を表現するのが喜びなの」
同誌の2016年度「今年のモデル」賞に輝いたマライカだが、成功に浮かれて地に足が着かなくなることはないだろう。忙しく写真撮影やランウェイを歩いている時以外のマライカは、たいてい人生で何よりも大事にしている自分の家族と一緒に時間を過ごしている。
「家族は、わたしにとってのすべて。働いているのは、いまはわたしだけで、あれだけ一生懸命働いてきた父をのんびりさせてあげられることが嬉しいの」
いまも、ファッションショーには母親が付き添うというマライカ。出番前には、ステージの裏で母と一緒に自分の出番がうまくいくように一緒にお祈りすることも、しばしばなのだとか。
その”マライカ”という名は、いくつかの言語で「天使」を意味するものだが、実は彼女の本名ではない。
「わたしの本名と同じ“タマラ”(Tamara)というモデルさんが他に先にいたので、新しい名前を考えなければいけなかったの。仕事用に別に名前があるというのはステキだわ。“マライカ”は、自信があるほうの“わたし”というところね」
マライカは、彼女が自身の”アイドル”と表現する先輩スーパーモデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)と比較されることが多いが、それを光栄と思うとともに、今黒人モデルがファッション業界で活躍できる度合いがいまは大きくなったことを嬉しく思っている。
「多くの黒人モデルが、この世界で活躍できていることは素晴らしいわ。それは重要なことなのよ」
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