
米ホラー小説家のスティーヴン・キング(Stephen King)が、イドリス・エルバ(Idris Elba)とマシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)が自身の小説「ダーク・タワー」シリーズの映画版に出演すると明かし、ファンを喜ばせている。
同ファンタジー映画シリーズは数年前から製作に向けた動きが進んでいるが、1980年代に小説が刊行された当初から映画化の話が浮かんでいた。
「問題は、小説から映画になるまでがあまりにも長い旅だったことだ」とスティーヴンは米Entertainment Weekly誌に語っている。「思えば、この話は大学4年生の時に始めたもので、メーン州の川沿いにあるくたびれた小屋の中で思いついた。それがようやくプリプロダクションの段階まで進んだ。うれしく思うし、ちょっと驚きでもある」
スティーヴンはマシューが『The Dark Tower(原題)』に主役の1人として出演を決めたことに興奮を感じている。イドリスは主人公のヒーロー、ローランド・デスチェインを演じ、マシューがその仇敵である黒衣の男に扮する。
ウォルター・パディックという偽名でも知られる黒衣の男は、1982年に出版された「ダーク・タワー」シリーズ第1作「ガンスリンガー」で、主人公で騎士のローランドに追われる悪の魔法使いだ。小説は8部構成で、いくつもの宇宙を中心でつなぎとめているとされる「暗黒の塔」を探すローランドの冒険を描いている。
監督のニコライ・アーセル(Nikolaj Arcel)がアナス・トマス・イェンセン(Anders Thomas Jensen)、アキヴァ・ゴールズマン(Akiva Goldsman)、ジェフ・ピンクナー(Jeff Pinkner)らと共に脚本を執筆。撮影は7週間後に南アフリカでスタートする。
アーセル監督はイドリスとマシューと一緒に仕事ができることにテンションが上がっていて、2人とも複雑なキャラクターにスクリーン上で命を吹き込む才能が十二分にあると確信している。
「マシューは何でもできるすばらしい役者だ。ウォルター・パディックについてはそう感じている。何でもできるんだ」と監督は熱く語り、イドリスについても同じ気持ちを明かした。
「私にとっては、すごくしっくりくるものがあった」と監督はイドリスの起用について語った。「彼は本当にすばらしい。イドリスに会いに行って、ローランドの冒険のすべてと『カ・テット』(運命によって結びついた仲間たち)に対する自分のビジョンを説明した。このキャラクターはどんな人物で、彼はどんな男なんだ? 彼の目的は? 彼の精神状態は? など、徹底的に話し合った。同じキャラクター像を共有するために議論し、同じアイディアと考えを持つことができた。彼はローランドがどんな人物なのか、ユニークなビジョンを持っている」
ソニー・ピクチャーズは『The Dark Tower』の公開を2017年1月に予定している。
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