仏女優のマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)が、シェイクスピア悲劇「マクベス」の映画版の撮影中、プレッシャーによって初めてパニック発作を起こしたと明かした。
オスカー女優のマリオンは最新作『Macbeth(原題)』でマクベス夫人を演じている。主役の将軍マクベスに扮するのはマイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender)で、3人の魔女から王になるという予言を受ける。予言にとりつかれたマクベスは主君を殺して王座につく。
マリオンは最新インタビューで、撮影は精神的にとても苦しく、パニック発作を起こしたと明かした。
「パニック発作を起こしたのは初めて」とマリオンはPorter誌冬号で打ち明けた。「おかしかったのは、何がパニック発作なのかを知らなかったという点だけど、以前演じた役のためにリサーチしたことはあったの…。『冗談でしょ?』と思ったわ。撮影の間じゅう、自制心を失いそうになるという不安に向き合うしかなかった」
またマリオンは、『Macbeth』での経験を「つらく」、「憂うつ」で「完全な闇の中」だったとも説明した。
「マクベス」の映画化に挑戦したのはジャスティン・カーゼル(Justin Kurzel)監督が初めてではなく、ジェフリー・ライト(Geoffrey Wright)監督が2006年、サム・ワーシントン(Sam Worthington)を主役に据えて『マクベス ザ・ギャングスター』を手がけている。最も古い映画版は1908年のサイレント版までさかのぼる。
マリオンは映画界で経験を積んできたものの、マクベス夫人を演じるのはこれまでで最も難しい仕事の一つだったと認めている。
「引き受けるのは本当に大変な決断だった」とマリオンは以前、英Telegraph紙で心境を語った。「これまでに多くのドラマ作品に出演して、とても深い経験をしてきたけれど、今回は最も暗い役柄だった。今までに経験してきた役柄は、ある程度の光を持っていた。でも彼女には光がまったくない。マクベス夫人とは…生半可な人物じゃない」
『Macbeth』は10月から世界各地で公開される。
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