女優のダイアン・クルーガー(Diane Kruger, 39)はドイツで生まれたが、フランスとアメリカにも居を構えている。フランス人という感覚のほうが強いが、自分のルーツを忘れることはない。むしろ、タフな刑事ソニアを演じる米TVドラマ「ブリッジ ~国境に潜む闇」に出演が決まった時は、ドイツ出身ということが役に立ったようだ。
「ドイツ人として言うと、あんな感じで振る舞うことにはすごく親近感があるの。ドイツ人は話す時にとても直接的で、一般的にドイツ人は無礼か無愛想だと思われているからよ。でもそれはいろんな意味で誤解だわ。なぜならドイツ語はそういう構造をしているし、フランス語や英語のように、遠回しや微妙な言葉づかいに適していないからだわ。ドイツ的な無愛想さをフル活用してソニアを演じているの」とダイアンは英Hello!誌に語っている。
ソニア役での出演に興奮を感じたのと同じく、ダイアンは同時にこの役は大きな挑戦になることも分かっていた。男性が演じるよりも、キャラクターへの視線がより厳しくなるのは確実だったのが一番大きかったという。
「例えば、『MAD MEN マッドメン』でジョン・ハム(Jon Hamm)が演じているキャラクターが良い例だわ。ドン・ドレイパーは史上最も卑劣なキャラクターの1人だけど、ジョン・ハムがすごくハンサムでカリスマの持ち主だからこそ、女性は誰でも『彼って本当にステキ』と思うものだわ。でももし女性があんなキャラクターを演じたら、視聴者の恨みを買うのは確実だわ」とダイアンは説明した。
強い女性に囲まれて育ったダイアンは、そうではない成長期は考えられないとも話している。最も刺激を受けた1人として、過酷な出来事にもめげず前に進み続けた祖母を挙げた。
「祖母のエリザベス(Elizabeth)は92歳で、第二次世界大戦を経験した。母も含めて3人の娘を育て上げたし、今でも家事をこなしている。すごくエレガントで強い女性なの。戦士である祖母を心から尊敬しているわ」とダイアンは話している。
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