赤い靴底のハイヒールで有名な、フランスの高級靴デザイナー、クリスチャン・ルブタン(Christian Louboutin)。
常に女性の靴のことばかり考えているクリスチャンだけに、女性の足元にまず目が向くと思うなら、それは少し違っている。
「女性にはじめて会った時に、ぼくはそのひとが履いている靴をあえて見ないようにしている。そのかわり、そのひとの目と顔をじっと見つめて、そのひとの声を聞く。その上で、そのひとがどんな靴を履いているかを想像するんだ。そのほうがずっと興奮するだろう?もっとも、その想像は大方はずれるのだけれどね」と、クリスチャンはES Magazine誌に対して微笑んだ。
ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)、リアーナ(Rihanna)、サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)など、数多いセレブに愛用されるのも当然、クリスチャンのハイヒールにかける情熱は、常に前へ前へと向かって限りがない。
「ハイヒールを履いて、女性は何だって出来るはず。マラソンを走るとか、スキーをすることは別にすればね。そういうことさえできる靴を発明できるかって?いや、まだそういうものは発明していないが、それも挑戦し甲斐があることだね」
自身のファッションも高級好みだと認めるクリスチャンには、死んでもしたくない恰好があるという。
「ぼくは、オフの時だって、きちんと身づくろいしていないと落ち着かない性質なんだ。スウェットパンツなんか、着られないよ。トイレ掃除でもする恰好に見えちゃうじゃないか」と、クリスチャンは言う。
「ぼくは、細目のジーンズも着られない人間なんだ。身体をひどく締め付けられて、ろくに歩けやしない。ある時、そういうジーンズを履き、上は黒いシャツという姿で仕事場にうっかり行ってしまったら、うちのチームの連中が唖然として黙り込んでしまった。昼食前に家に戻って、着替えることになったよ」
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