米人気ヒップホップアーティスト&プロデューサーのパフ・ダディー(Puff Daddy)は、ファッションブランド「ショーン・ジョン」(Sean John)を率いるなどファッション関連でも大成功しているが、このたび7年ぶりに香水も発売することに。
2008年に発表したのは「I Am King」(「おれが王様」)という名の香水だったが、香水業界における提携相手とのいざこざがしばし続いた後、今回あらためてパフ・ダディ―が打ち出す香水の名前は「3 AM」(「午前三時」)。ネーミングのノリもだいぶ違うが、パフ・ダディー自身も少し気構えが違うようだ。
「おのれのライフスタイルをひとびとに分け与えようと、自分たちの名を付けた香水を発売するセレブたちにそれはそれで敬意を表するが、おれにとってはそういうセレブものの香水とは距離を置くことは大事。その手ものと、どうもごっちゃにされてしまっていたからね」と、ファッション業界専門紙WWDに対してパフ・ダディ―は語っている。
「何と言っても、うちは正真正銘のファッションブランドで、香水だって気合入ってやっている。ということで、わざと香水はしばらくご無沙汰して期待を高める、というのがおれの計画だったのさ」
「3 AM」は5月6日から発売されるが、セレブが手掛ける香水が市場に溢れている現在、新たに香水を発売するのには必ずしも良いタイミングではないようにも思える。しかし、パフ・ダディとしては、それらの商品とは一線を画した、新鮮で差別化されたものを提供できるという自信があるという。
「おれがすることは、何でも自分がビビッときたことだけだからね。いまおれが感じているのが、この種のエネルギー。それを男性であれ女性であれ、感じてもらいたいわけよ」と、パフ・ダディは説明する。
「つまり、午前三時というのは、普通のひとが起きている時間ではないだろう?でも、おれの時間ではあるのさ。ということで、この時間にある自由と真実をおれ以外のひとにも感じてもらいたい。何が起こっても不思議でない時間なんだぜ」
この香水には、ベルガモット、オレンジブロッサム、ジェラニウム、イチジクなどの香りが使われているという。
「香水は自分の情熱」だとも語ったパフ・ダディ。今度の香水は中身で勝負ということのようでパッケージもシンプルでこざっぱりとしているが、これはしっくりとくるロゴが思いつかなかったためでもあるそうだ。
「新世紀にふさわしい香水の姿と香りになっていると思う。多くの連中は、まだ古い時代に留まったままだけれどね」
この新しい香水の宣伝も、伝統的なメディアでなくソーシャルメディアを中心に展開されるということだ。
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