有力ファッションブランド「マーク ジェイコブス」(Marc Jacobs)のセカンドラインとして人気の「マーク BY マーク ジェイコブス」(Marc by Marc Jacobs)。ケイティ・ヒリアー(Katie Hillier)とルエラ・バートリー(Luella Bartley)のデザイナー・コンビが率いる同ラインは、先月のニューヨーク・ファッションウィークでも “旬の”人気モデル、ケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)がランウェイを歩く注目の2015秋冬コレクションを発表したばかりだが、その「マーク BY マーク ジェイコブス」の名が消えることになるかもしれない。
これはファッション専門紙WWDが伝えたもので、同ラインは「マーク・ジェイコブス」本体と統合されて、全体として様々な価格と商品を網羅するひとつのブランドに再編成される見通しだという。
「商品の幅を減らすということでは決してありませんが、ブランドとしてのしっかりとした特徴と美的思想を、すべての商品につきはっきりと統一して、究極的には提供する商品の幅も増やしていこうということです」と、情報筋が同紙に対して明かしている。
ブランド総帥のマーク・ジェイコブス自身は、2013年にそれまで務めていた「ルイ・ヴィトン」(Louis Vuitton)のクリエイティブ・ディレクター職を辞して以来、自身の名前を冠するブランドの拡大に力を入れてきた。
「マーク ジェイコブス」も、「ルイ・ヴィトン」を傘下に置く仏高級ファッショングループ「LVMH」に所属するブランドであり、同グループ会長のベルナール・アルノー(Arnault)は、ジェイコブスがヴィトンを離れた際に、同グループとしては今後「マーク ジェイコブス」について株式上場も含めた拡大路線を考えていることを明らかにしていた。
「まずは組織を固めて、新たなビジネス計画を遂行することだ。これには販売面での組織再編制と投資、そして商品の幅の拡大が含まれる。それが形を成すのには、2、3年の時間を要するかもしれない」と、当時アルノーは語っている。
新しい体制下でのヒリアーとバートリーの役割、あるいは去就については、未だ何も情報は伝ってきていない。また、「マーク BY マーク ジェイコブス」の名で展開している既存の店舗がどうなるかについても現段階では不明だ。
ジェイコブス本人、および昨年9月に「マーク ジェイコブス」のCEO(最高経営責任者)に就任したセバスティアン・スール(Sebastian Suhl)からは、まだこの報道に関するコメントは発表されていない。
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